かつて世間をにぎわした「あの人は今?」という、読売新聞で月1回連載しているものの新書化である。昨年発売のものを今頃読んだ次第である。
22人の「あの人」のその後が描かれている。山中で事故にあった人, 日本初の飛び入学者, ゴースト作曲家新垣氏, 加藤優を演じた俳優, ゴジラ松井を5敬遠した投手, 三沢光晴氏に最後のバックアップをしたプロレスラー, 今年亡くなってしまったムルアカ氏などなどである。
掲載内容を知らずに本書を購入した時は、何かに失敗した人のその後の奮闘を描いたものだと単純に予想していたのだが、全くそうではなかった。それぞれがそのまま進化しているパターンもあれば、糧にして別の道に力強く進んでいる人もいたし、それは様々だった。取り上げられた人自体、ワイドショー的な話題な人や罪を犯した人, 犯罪被害者など様々だった。
「おわりに」で記者でも予想もしなかった心の深淵を覗くようなことがあったと書かれており、まさに同感した次第である。続刊も読みたいと思った。とても興味深くて面白かった。そして、なんか勇気づけられもした。