1話
「あぁ・・背中が痛い」
そういうとセミロングの黒い髪をまくしあげて、手をウンと天井に向かって背筋を伸ばした。
ここは昼下がりのオフィス。
窓のない湿気が篭ったオフィス。
「どーーしてこの会社には窓が一つもないわけっ!うつ病になったらどーすんのよっ・・・」
一人言をブツブツ言いながら書きかけの書類を持ち上げると、またすぐにポイッとデスクの上に放り投げた。
書類はスーッとデスクの上を流れていき、静かに床に落ちた。
「ふん」
カナコはチラリとその書類を横目で見て思いっきりイスの背もたれにもたれ、背筋を伸ばすしぐさをした。
しばらくボーッと天井を見つめた後、思い出したように書類を拾い上げた。
「仕方ない、やってやるか」
立花カナコ、25歳。
地方の三流大学をごく普通に卒業後、ごく普通に就職した。
就職したのは大学での専攻と全く違う分野だったが、カナコはそれも大して気にしていなかった。
元々大学に進学したのだって、これからの社会は大卒が当たり前だと思っていたからで、履歴書に大卒と書ければどこでもよかった。
大学生活も大して何をするでもなく、毎日学校に行き、授業を受け・・・たまの休みに近くへ出かけたりする程度だった。
周りの友人がやれ恋人だ、やれ旅行だと騒いでいるときもどこかいつも退屈だった。
退屈だからと言って、これまで恋人がいなかったわけではない。
それなりに心ときめく相手とそれなりの付き合いをしてきたが、いつも心のどこかでは退屈していた。
そういうとセミロングの黒い髪をまくしあげて、手をウンと天井に向かって背筋を伸ばした。
ここは昼下がりのオフィス。
窓のない湿気が篭ったオフィス。
「どーーしてこの会社には窓が一つもないわけっ!うつ病になったらどーすんのよっ・・・」
一人言をブツブツ言いながら書きかけの書類を持ち上げると、またすぐにポイッとデスクの上に放り投げた。
書類はスーッとデスクの上を流れていき、静かに床に落ちた。
「ふん」
カナコはチラリとその書類を横目で見て思いっきりイスの背もたれにもたれ、背筋を伸ばすしぐさをした。
しばらくボーッと天井を見つめた後、思い出したように書類を拾い上げた。
「仕方ない、やってやるか」
立花カナコ、25歳。
地方の三流大学をごく普通に卒業後、ごく普通に就職した。
就職したのは大学での専攻と全く違う分野だったが、カナコはそれも大して気にしていなかった。
元々大学に進学したのだって、これからの社会は大卒が当たり前だと思っていたからで、履歴書に大卒と書ければどこでもよかった。
大学生活も大して何をするでもなく、毎日学校に行き、授業を受け・・・たまの休みに近くへ出かけたりする程度だった。
周りの友人がやれ恋人だ、やれ旅行だと騒いでいるときもどこかいつも退屈だった。
退屈だからと言って、これまで恋人がいなかったわけではない。
それなりに心ときめく相手とそれなりの付き合いをしてきたが、いつも心のどこかでは退屈していた。
