ある懇親会で学部生に 「社会ではどんな仕事をしていましたか?」と聞かれた。私はいろいろな仕事をしたから一語では答えられない。しかし答えないと相手に悪いと思って 「日本に来る前に衣類会社に勤務しました。」と答えた。
するとまた彼は 「今着ている服も当時の会社の製品ですか?」と聞いた。「日本に来て長いし昔のことだからそうじゃないです。今着ているものは全部日本で買いました。」と笑いながら言った。
しかしふと考えて見ると今私が着ている服がすべてユニクロの製品ではないか? Tシャツやズボン、外套はもちろん、パンツから靴下までユニクロ製品一色だ。理由は簡単だ。ユニクロが日本で衣服の値段が一番安いメーカの中の一つだからだ。
1年に一回くらい韓国に戻ると、韓国で衣類や靴を買って来るが、今年は忙しくて帰れなかった。韓国の繊維製品は安くて品質がいいから世界的に評判がいい。ファッション感覚も優れている。しかし日本のユニクロも安いわりには品質がよくてファッション感覚もある。一回買うと何年も長く持つから苦学生である私はユニクロ製品を愛用するようになった。
そして時間節約のため一ヶ所で身につくもの殆どを購入したのが、いつの間にかユニクロのマニアになった。 「これだけユニクロを愛用しているし宣伝しているから、本当にユニクロのファッション・モデルとして遜色がないじゃないか?」と思い一人で笑った。
しかし困ったことがあった。ある時電車の中でまったく同じ服を着た人を発見したのだ。その人も私と同じ考えを持ってユニクロ製品を買ったようだ。それで椅子からそっと立ち上がって隣の車両に移した。それから町を歩いている時あるおじさんが同じシャツを着ていた。私は方向転換をして遠回りをした。その日は偶然二人が同じ服を着ているのを見たのだ。同じ空間で同じ服を着ている人がいると本当に恥ずかしかった。