David Crosby / For Free (2021)
2014年の『Croz』以来、息子ジェイムス・レイモンドらとのAORテイストの作品（Sky Trail Band）と、マイケル・リーグらとの作品（Lighthouse Band）を振り子のように交互にリリースしていて、本作はスカイ・トレイル・バンドでの作品。こっちはスティーリー・ダンや初期のスティングを連想させるものが多く、ジェイムス・レイモンドの影響を受け、80歳のデヴィッド・クロスビーの嗜好するサウンドが満載。彼が「これ無しには生きられない5枚」として挙げているアルバムに、Steely Danの『Aja』、『Gaucho』、Joni Mitchellの『Blue』、Weather Reportの『Heavy Weather』、James Taylorの『Gorilla』を挙げてるのも納得。次点ではMichael Hedgesの『Watching My Life Go By』、Marc Cohnの『Join The Parade』、Sarah Jorozの『World On The Ground』が挙げられていて、サラ・ジャロスは本作でジョニ・ミッチェルの「For Free」でフィーチャリングされている。本作のウリはなんといっても、ドナルド・フェイゲンとの共作「Rodriguez For A Night」。ドナルド本人の参加はなかったけどそのまんまだ！マイケル・マクドナルドも『Sky Trail』に続き、「River Rise」で共作し参加。CSN&Yのクロスビーしか知らない人は面食らうだろう明るくキャッチ―なナンバーだね。今作もまた近年の諸作と甲乙つけ難いクォリティで満足。アルバム・ジャケは『Croz』のポートレートを絵画にしたようですね。
Tracklist:
1.River Rise (featuring Michael McDonald) (David Crosby, James Raymond, Michael McDonald)
2.I Think I (Crosby, Raymond, Steve Postell)
3.The Other Side of Midnight (Raymond)
4.Rodriguez for a Night (Crosby, Donald Fagen, Raymond)
5.Secret Dancer (Crosby, Raymond)
6.Ships in the Night (Crosby)
7.For Free (featuring Sarah Jarosz) (Joni Mitchell)
8.Boxes (Raymond)
9.Shot at Me (Crosby, Dean Parks)
10.I Won't Stay for Long (Raymond)
