The Byrds / The Notorious Byrd Brothers (1968)

ザ・バーズのフィフス・アルバムでデヴィッド・クロスビーが在籍した最後のアルバム。製作途中で解雇されたそうで。アルバム・ジャケットにも彼の姿は無く。アルバムにおけるクロスビーの作風は、ジム・マッギンやクリス・ヒルマンのキャッチ―な楽曲とは異質でとてもイマジネイティヴ。バンド自体もサイケの残り香を含んだソフト・ロックにちょっとカントリー・ロック要素が入ってきていて、不思議な作品に。名手クラレンス・ホワイトもゲスト参加している。クロスビーはというと、名曲「Triad」が、ゴーフィン=キングの「Goin' Back」と収録の天秤にかけられ、結果落とされたとなれば、このバンドにいる意味は希薄だったろう。CDのボーナス・トラックで「Triad」は無事聴けるのだけど、つくづくオリジナル・アルバムに未収録というのが残念でならない出来栄え。面白かったのは初期ヴァージョンである「Goin' Back (Version One)」ではクロスビーも素晴らしいコーラスをしてるのだった。

 

David Crosby Composed:

Draft Morning

Tribal Gathering

Dolphins' Smile

Triad

Draft Morning (Alternate End)