本来は今年3月に開催予定だった東京モーターサイクルショーでお披露目のはずだったのでしょうが、最近のコロナ問題でウェブでの公開となったホンダCB-Fコンセプト。

 

 ホームページでは、いかにも市販化を前提としたようなアンケートをやっていて、普段であれば、自由に意見を記入する欄が苦手でスルーしてしまうところ、何かに急かされるようにせっせと答えてしまいました。

 

 1980年代始め、空前のバイクブームにしっかり乗った身としては、それにCB750F(FBです)を所有していた1ライダーとしては、CB-Fコンセプトのデザインに本能的に反応してしまうというわけです。

 

 「発売されたら、購入したいですか?」という趣旨の設問が、アンケートの中にあって、当然ながらイエスと答えてしまったのですが、いま少し頭が冷えてから考えて見ると、CB-Fコンセプトは私のイメージとはちょっとズレているのでは、と思えてきました。

 

 ホンダが提示したこのコンセプトモデルは、CB900F、CB750Fをオマージュしている、と思わせながら、実は伝説のライダー、フレディ・スペンサーがアメリカのスーパーバイクレースで駆ったCBのみをオマージュしているのではないか、と。

これは変。

同じように過去の名車をオマージュして、現在の技術で作り上げたカワサキZ900RS。販売も他を圧倒して良いとのことですが、これはあくまでも、歴史的名車Z1(当時の車名、”900 Super Four”。RSはZ2の正式車名”750RS”から取ったのかも)を主題として置いたものです。つまり、川崎重工が当時販売したもの-------オリジナルです。オーナーとなった人は、これを自由にカスタマイズできる。「あいつとララバイ」の研二仕様にすることだって可能です。だって題材ですから。もちろんオリジナルのままでもOK。

 

  一方、CB-Fコンセプトは、いきなりレース用に作られた車両をモデルとしている。これは個人的な意見であって、多数の意見ではないかも知れないですが、オマージュすべきは、素材としてのベーシックな車両であるべきではないか? フレディ・スペンサーモデルが好きな人は、買った後でそのようにカスタマイズすればいい。好きでたまらない人の好みは一様で無いはず。一番オーソドックスなスタイルにすべきでは?自由に展開できる・・・・・。

 

 何の責任もない個人が、勝手な意見を言ってしまいました。ついでにデザイン的に気になるディテールも記します。あくまで個人の意見です。悪しからず。

 

  • l  リヤタイヤとシート(特に後部シート)の間の隙間が広すぎる。リヤシートとカウルが跳ね上がりすぎ。前後にすらりと伸びた感じが欲しい。
  • l  ハンドルはセパハンが良い。バーハンドルは、オリジナルCB-Fのコンセプトであったろう、”ヨーロピアン・スポーツ”に似合わない。
  • l  メーターはもう少しデザインして欲しい。ちょっと色気がなさすぎ。