最悪の韓日関係、メディアが果たすべき役割は?~朝日新聞-東亜日報論説主幹、韓日懸案特別対談 | ヒロキン日本神話の世界

▲ファン・ホテク東亜日報論説主幹(右)と大野博人、朝日新聞論説主幹がソウルで真剣対話。
韓国と日本は来年6月22日、国交正常化50周年を迎える。政治的に歴代最悪という最近の関
係をどうすべきか。両国メディアが果たすべき役割は何だろうか。1955年生まれで同年輩の東亜
日報と日本の朝日新聞論説主幹が先月、東亜日報本社で三日間にかけて虚心坦壊に対話した。
認識の差は大きかったが韓日関係の梗塞を解かなければならないという点では考えが一致した。
時期的に日本の河野談話検証結果報告書が発表される前なので、これには触れていない。
▼大野「安重根記念館、政治利用は不適切」 ファン「安義士推仰は民族アイデンティティと直結」
▽大野博人(オオノ・ヒロヒト)=中国ハルビン駅にある安重根(アン・ジュングン)記念館の話だが、
個人的に大きな違和感を感じた。こういう動きは一種の政治的行動だが正しいと思うか。
▽ファン=伊藤博文は日本の初代総理で日本紙幣にも肖像が入っている。だが、韓国で彼は侵略
の元凶であり韓日強制併合の主役だ。朴槿恵(パク・クネ)大統領は韓中首脳会談で中国の習近
平国家主席に安重根義士が伊藤博文を狙撃したハルビン駅に表示石を設置して欲しいと要求し
た。ところが中国は一歩進んで記念館を作った。
▽大野=安重根記念館建設に違和感があるのは彼をテロリストと考えるからでは絶対にない。韓
国で彼を義士と呼ぶのもよく知っている。日本でも伊藤博文に対する評価は功罪が分かれる。だ
が、今の東アジア情勢で記念館を作ることが良いのかということだ。日本、韓国、中国の間に緊張
感がない状況なら記念館開館の時、日本の政治家が参加したかもしれない。日本の保守政治家
の中でも彼を立派だと考える人がいるからだ。だが、今、同じ脈絡で政治的状況を膨らませるの
は変ではないか。
▽ファン=安重根義士について多くの日本人たちはテロリストという認識を持っているのではない
か。しかし伊藤博文を狙撃した時、韓国と日本は戦争中だった。日本の侵略と国権剥奪について
国の独立を守ろうとする義兵が全国で起きた。伊藤博文狙撃は戦争中の敵国司令官を射殺した
のと同じだ。安義士は韓国の独立闘士だ。
▽大野=片方ではテロリストと見え、他方で英雄と見る場合は歴史上非常に多い。東ティモールの
シャナナ・グスマン氏や南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ氏もそうだ。だが、自分たちに対す
る支持を集めるためにこれを政治的資源に使う行動をどう見るべきか。
▽ファン=安重根義士の独立意志を政治的資源に利用しようとしているという非難は韓国の現実
をよく知らないから出てくるものだ。侵略された民族として韓国人はみな安義士の愛国的行動に自
負心を感じる。韓国侵略の先頭に立った人物を殺した安義士を尊敬し宣揚しなければ、どうして
民族のアイデンティティを子孫らに伝えられることができるのか。
▽大野=朝日は安倍政権が妄言を言えば批判する。それと共に安倍政権を支持する人々からは
批判を受ける。それでも私たちは政権の行動を相対化する役割を担わなければならないと考える。
韓国と中国の協力が問題解決につながるだろうか。私は逆に問題を複雑にさせていると見る。
▽ファン=朝日新聞も東亜日報も発行部数が多い新聞だ。普遍的な大衆の情緒と完全に遊離した
論調を展開することはできない。ただし、私たちも過度に日本に排他的な動きが現れる時は警戒
の声をあげる。例えば歴史問題に関しても中国と力を合わすべきという声があるが、それは懸案
によって違うと考える。韓国と中国の間にも歴史問題がある。一時、満州まで勢力をのばした高句
麗という国があって、中国は高句麗が自国の地方政府であったとし、歴史を歪曲しようとする。私
たちは日本に対抗するために中国と手を握るのではなく、安重根記念館のように共同の被害者と
して理解され一致する分野だけで協力するということだ。
●ファン・ホテク、対談を終えて…、ますます冷える韓日関係…回復のためにメディアの役割重要
大野博人主幹と最も熱く討論をした課題は安重根義士であった。大野主幹は東北アジアの気流
が敏感な時期に中国と韓国が手を握ってハルビン駅に安重根記念館を作ることが果たして適切
なのかという質問を長時間、表現を変えて言った。大野主幹が問題を提起し、私が防御する形式
だった。大野主幹は朝日新聞が社説で安重根記念館建設を批判的に論じたと話した。
結局は日本国民と韓国国民の伊藤博文と安義士に対する評価の差で起きる問題だ。朝日新聞は
安倍晋三総理が靖国神社を参拝したり日本軍慰安婦を否定する発言のたびに他の新聞とは異な
り勇気をもって批判した。しかし、初代総理の伊藤博文を狙撃した安義士に関しては進歩的な新
聞も日本人の平均感情を意識しないわけにはいかないようだった。
韓日関係が今‘最悪’と言われるが、政治分野を除けばそのように悲観的に見る理由はないと私
は考える。中国では時々、反日デモが起きて日本商品を売る店を攻撃することもある。韓国には
反日デモがない。韓流の故郷を訪れてきた日本観光客はどこへ行っても歓待を受ける。
日本には嫌韓デモがあるが、これを批判するデモもあった。ケイパプの人気は相変わらずだ。二
人は限界を意識しながらも、ますます肌寒くなっていく韓日関係の温度を温めるためのメディアの
役割に関し深い話を交わした。選挙で政権を取った政府のナショナリズム政策に関してメディアが
ある程度距離をおいてグローバルな見解を持たなければならないという点では意見が一致した。
続く
- 3 名前:蚯蚓φ ★@\(^o^)/:2014/06/24(火) 21:48:17.91 ID:???.net
>>2の続き
●大野博人、対談を終えて…国民感情反映する韓国メディアの悩み…理解できる契機
自分や読者が暮らす国が他の国と対立している時、記者はどんな仕事をすべきだろうか。ファン・
ホテク論説主幹との対談で常に頭にぐるぐる回った主題だ。自分の国家と政府の動きをできるだ
け‘相対化’する観点を提供する。私はそれが記者の主要任務の一つと考えている。
政治指導者の説明は誇張されていないか、自国の政策は真の問題解決に適合しているか。戦前、
戦中当時、朝日新聞をはじめとする日本メディアは‘相対化’に失敗した。自国政府と一体化した
主張を報道してしまった。忘れてはならない痛恨の教訓だ。
過去のユーゴのコソボ紛争やイラク戦争などを取材すると、メディアが自国政府のような視点で報
道する例を何度も見た。民主主義国家のメディアも必ずしも例外ではなかった。そのような経験か
ら見ると、例えば安重根記念館建設について韓国メディアが自国政治家を‘相対化’しないのは残
念だ。日本人というよりは記者としての率直な感想だ。
だが、一方でファン主幹が「侵略された民族として」、「普遍的大衆の情緒と完全に遊離した論調を
展開するのは不可能だ」と話すのを聞いた時、韓国メディアが抱える葛藤の深さをのぞいたという
考えになった。対談は総6時間余り。互いに神経が過敏になる場面も何度かあった。だが「伝えた
い」、「知りたい」という気持ちは消えなかった。お互いの悩みとその深さが分かる。そのような努力
を積み上げながら、少しずつ距離を減らしていくほかはない。もう一度そのように感じた。

