
ソース(日経ビジネスオンライン、「早読み 深読み 朝鮮半島」 鈴置高史氏)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140617/266925/
韓国で「中立化」が語られる。「米韓同盟をやめろ」と中国から脅される中での出来事だ。
■「フィンランド化はいいことだ」
中立化を考えようと韓国人に呼び掛けたのは、延世大学の文正仁(ムン・ジョンイン)教授。オピニオンリーダーの1人で、左派の
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の外交ブレーンを務めた国際政治学者だ。
6月9日の中央日報に「“フィンランド化”という名の幽霊」(日本語)を書いた。骨子は以下だ。
・中国の浮上に対する憂慮が朝鮮半島で高まる。まず、北朝鮮が中国経済に隷属し、中長期的には韓国までもが中国の属国に転落
するのではないかとの恐れだ。
・最近、ヘルシンキで講演した。その際、中国の属国に転落する可能性があるとの意味で「朝鮮半島のフィンランド化」(Finlandization)
という言葉を使った。するとフィンランドの学者から「我々はソ連に隷属したことはない」と強く反発された。
・冷戦時代にフィンランド人はソ連に対する誹謗を自制したものの、ソ連から内政干渉されたことはなかった、と彼らは強調した。
・むしろ、フィンランドは非同盟中立を堅持することでソ連の信頼を勝ち得て、東西両陣営の間で「架け橋」国家の役割を果たしたのだ
という。
・そのように見ると「フィンランド化」を強大国に対する一方的な隷属とは規定できない。むしろ変化する対外環境に柔軟に適応した、
弱小国の生存戦略と見なすのが妥当であろう。
「(中略)」
ちなみに、日本のメディアは「フィンランド化」という言葉はあまり使わない。フィンランドを不当に貶めるのを避けるためだ。
それはさておき、注目すべきは「中立化により、東西冷戦を見事に乗り切ったフィンランドをモデルにしよう」という主張が今、韓国に
登場したことだ。
「(中略)」
5月15日の朝鮮日報は、中韓の政府間協議の場で中国が「朝貢外交に戻ったらどうか」と言い出した、と報じた(「ついに『属国に戻れ』
と韓国に命じた中国」参照 http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140527/265528/)。
5月26日にソウルを訪問した王毅外相も暗にだが、韓国に「中国陣営への回帰」を求めた。中韓外相会談の冒頭で王毅外相は
「国際情勢の深刻な変化により、中国は韓国を緊密な協力者として選択するつもりだ」と述べた。
中央日報はこれを「米国ではなく中国を選べと言う圧迫」と解説した(「ついに『属国に戻れ』と韓国に命じた中国」参照)。
「(中略)」