本日は生まれ変わったらこの声になりたい俺ランキングでBEST3に入るRoy Orbisonの1989年のアルバム「The Origninal」、US盤。

このアルバムは、映画「プリティウーマン」の主題歌に起用されてリバイバルヒットした1964年の大ヒット曲「Oh, Pretty Woman」でおなじみのビッグオーことロイ・オービソンの、1956年〜57年あたりのキャリア初期のサン・レコード時代の音源をまとめたもの。
サンレコードはエルヴィスプレスリーなんかを発掘したサムフィリップスが創業者のレーベルです。レーベルの経営がうまくいかず、サムさんは1955年にプレスリーの契約をアトランティックに売却します、そのプレスリーのいなくなったところを、プレスリーに憧れを抱く当時20歳のロイオービソン青年で穴埋めしようとします。語弊がある言い方ですが、その苦闘の歴史とも言えるアルバムかな?しらんけど。
このアルバムにも収録されている「Ooby Dooby」などヒットも産まれますが、結果うまくいかず、オービソンもサンを離れ60年代になってからRCAビクターに活躍の場を移していきます。

ちなみにプレスリーは2021年現在も「世界史上最も売れたソロアーティスト」ですが、例えばビートルズなんかと比較すると、最近の日本では小泉純一郎元総理のくだり以降は、巷のレベルではあまり取りざたされないような気がします、勝手な肌感覚ですが。リアルガチの"King of Rock and Roll"なのにね。

ロックロール黎明期にから1960年代に活躍したロイオービソンですが、突然のバイク事故で妻を失ったり不幸も重なり、1960年代終わりくらいから70年代に不遇の時代を過ごします。が、80年代にカムバックをはたし、ジョージハリスン、ボブディラン、トムペティ、ジェフリンとバンド、"Traveling Wilburys"を結成したりなんかして活躍しますが、1988年に52歳の若さで亡くなっています。

余談ですが、かつて大学時代にジョージハリスンに入れ込み過ぎた私は、上記のトラベリングウィルべリーズの曲をサークルのライブでやったりしていましたが、ジョージのボーカルパートは私が歌い、ロイオービソンのパートはカトケンさんに歌ってもらったりしていました。

ロイオービソンは作曲の才能さることながら、何しろ本当に本当に歌がうまい。3オクターブ半の音域、"ザ・ヴォイス"と呼ばれたその歌声、押し引きの表現力。カラオケ名人的なうまさとはレベルが違くて、こういう人を歌がうまいっていうんだ!って歌の歌えない俺が言うと説得力ないが、下のレンジの声の低いところで体があんなに鳴ってて、上の高いところまでフゥアアアアア!って声が舞い上がっていく、聞いててすごく気持ちいい歌声なんだ。しかもキャリア初期からずっとそう。
1960年代の空前のビートルズブームをはじめとする、ブリティッシュインヴェイジョン、アメリカ全土をイギリス勢の音楽が席巻していき、他のアメリカ勢のアーティストが苦戦している中、全然人気が全然衰えなかったのは、その圧倒的な実力、誰にも真似できない彼自身の音楽そのものが、とても魅力的だったからでしょうね。

ちなみにこのアルバム、サングラスのジャケのかわいさはすごいのだが、オービソンの死後直後に無理くりリリースしたようで、明らかに音が変、、元々モノラルの音源を無理やりステレオにしてるのだが、その作業をミスったのか、アルバム通してちょっと左チャンネル寄りになったり右チャンネルに寄ったりずっとパンがゆらゆらしてる。。よくこれでオッケー出たな…のでいつもこれはモノラルで再生してる。

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