美とはなにか、恋とはなにか | john mastersのブログ

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週末、徒然草を読んでいます。

【第137段より】
よろづのことも、始め・終りこそをかしけれ。男女の情けも、ひとへに逢ひ見るをばいふものかは。逢はでやみにし憂さを思ひ、あだなる契りをかこち、長き夜をひとり明し、遠き雲井を思ひやり、浅茅が宿に昔を偲ぶこそ、色好むとはいはめ。

どんなことでもそうだが、盛りの時よりも、始めと終りにこそ物事は趣きがある。男と女のあいだの恋も始終逢ってこまやかに情を交わしているねだけが恋の趣きかといえば、そんなことはない。互いに相思いながらついに成就しなかった恋の悲しかったことを思ったり、誓いながらむなしく果たされなかった約束を嘆いたり、恋う人の来るのを待ち続けて長い夜をひとり過したり、雲居はるかに身分の隔たっている人を思ったり、今は楽魄して茅の生えている家に立って昔の恋を思ったりする。
こういうのをこそ恋の趣きを本当に解するというのだ。



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