愚か者死すべし / 原尞
新沢崎シリーズ第1弾。
前作「さらば長き眠り」から、なんと9年。
寡作にも「ほど」がある。
そんな新シリーズは沢崎ファンの期待を裏切らない内容。
暮れも押し迫った大晦日。
そんな状況の中事務所を尋ねて来たのは、前シリーズでケリがついたと思っていた旧パートナー「渡辺」を頼って来た依頼人だった。
その依頼内容が不審だ。
殺人事件で他人の身代りとして自首した父親を助けて欲しい、というもの。
それも銀行で暴力団幹部を射殺したと言う。
そんな状況で身代りなんてあり得るのだろうか。
それがあり得るのだ。
依頼人を面会の為に新宿署へ送り届けた際に、沢崎は直感で「ある車」に目を付ける。
案の定、その車は不審な動きを始め、移送される容疑者(依頼人の父親)を射撃する。
沢崎が咄嗟にその車に追突したために、2発目は刑事に当たる。
その刑事は殉職してしまった。
この事件の裏には何が隠されているのか。
いつも通り、淡々と物語が展開していくにつれて驚くべき事実が明らかにされていく。
最後の結末はこれまでの作品とは、やや感覚が異なるか?
文体、内容、雰囲気、すべてが整っているミステリー。
これがミステリーの「王道」だろう。
著者によると、以前よりも短時間で書き上げるテクニックを身につけたようだ。
であれば、是非是非、次作を早く。
お願いします。
9年間で得たものは何だったのだろう。
男達の寓話
前作「さらば長き眠り」から、なんと9年。
寡作にも「ほど」がある。
そんな新シリーズは沢崎ファンの期待を裏切らない内容。
暮れも押し迫った大晦日。
そんな状況の中事務所を尋ねて来たのは、前シリーズでケリがついたと思っていた旧パートナー「渡辺」を頼って来た依頼人だった。
その依頼内容が不審だ。
殺人事件で他人の身代りとして自首した父親を助けて欲しい、というもの。
それも銀行で暴力団幹部を射殺したと言う。
そんな状況で身代りなんてあり得るのだろうか。
それがあり得るのだ。
依頼人を面会の為に新宿署へ送り届けた際に、沢崎は直感で「ある車」に目を付ける。
案の定、その車は不審な動きを始め、移送される容疑者(依頼人の父親)を射撃する。
沢崎が咄嗟にその車に追突したために、2発目は刑事に当たる。
その刑事は殉職してしまった。
この事件の裏には何が隠されているのか。
いつも通り、淡々と物語が展開していくにつれて驚くべき事実が明らかにされていく。
最後の結末はこれまでの作品とは、やや感覚が異なるか?
文体、内容、雰囲気、すべてが整っているミステリー。
これがミステリーの「王道」だろう。
著者によると、以前よりも短時間で書き上げるテクニックを身につけたようだ。
であれば、是非是非、次作を早く。
お願いします。
愚か者死すべし (ハヤカワ文庫 JA ハ 4-7)
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原 りょう
早川書房
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レトリックが全て9年間で得たものは何だったのだろう。
男達の寓話