ねじまき鳥クロニクル / 村上春樹 | [A] Across The Universe

ねじまき鳥クロニクル / 村上春樹

とにかく長くて難解なストーリーだ。
最後にたどり着くまでに何度も「やれやれ」と思う。

クリーニングに出しておいたワンピースとともに突然姿を消した妻を探し、岡田トオルの果てしない苦闘が始まる。

その妻探しの過程で幾度となく登場し、行く手を阻むのが義兄の綿谷ノボル。
学者にして、その後衆議院議員となる彼はまったくつかみ所がないが、読む者の心の奥になにやら「イヤ」な感じを残し続ける。

家の裏にある路地を抜け、空き家の井戸に降りるところから物語は様々な方面に波及し、つながっていく。

空き家の向かいに住む笠原メイ。
いなくなった猫を探す加納マルタと妹のクレタ。
預言者の本田さんとノモンハンで一緒だった間宮中尉。
謎の事業を行なうナツメグと話すことが出来ないシナモン。


長編かつ展開が複雑であるために、何度読んでもこの物語の主題がわからない。

間宮中尉から送られてくる長い長い手紙は、何を暗示しているのだ。

井戸の中と右頬に出来たアザには何の関係があるのか。

ギターを持った男とバットと綿谷ノボルに何の関係があるのか。

最後にはすべてのツジツマが合うかのように物語は終わる。


そして、読んだ者の心の中にはある種のうまく説明できない違和感が残る。
いつかまた読んでみたら、ふと謎が解けるのではないかと考えてしまう。
何か重要なことを読み落としているのではないか、と不安になる。

こんな気分になるのは村上春樹の作品の中で「ねじまき鳥」だけである。

きっといつかまた読み返してしまう。




ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)
村上 春樹
新潮社
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おすすめ度の平均: 4.5
5 僕は『ねじまき鳥クロニクル』(の目次)を20回読んだ
5 超傑作!
1 良さがわからない
1 これを傑作という今の読者層って・・・(苦笑)
5 いい本でした




ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)
村上 春樹
新潮社
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おすすめ度の平均: 5.0
4 物語は続く
5 再読を終えて。
5 夢と現実とが交差した世界の表現に圧巻
5 小さな声で語られる、本当に大切な情報
4 少しずつだが見えてきた



ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)
村上 春樹
新潮社
売り上げランキング: 4978
おすすめ度の平均: 4.5
4 圧倒的な暴力
5 今までに味わったことのない読後感。大満足。
4 ねじまき鳥を読んで
5 兄の歪んだ欲動に魅入られた妹とその夫の愛と孤独な闘いと救済の物語
3 構成力の弱さ