4年1組命の授業 金森学級の35人 | [A] Across The Universe

4年1組命の授業 金森学級の35人

本屋で何気なく手に取ったこの本。
何となく感じるものがあって、迷いもなく内容も確かめずに購入。

この本は私の読書人生の中で間違いなくベスト3に入る。

教育とは何か。
人を育てるとは何か。
他人と関わるとはどういうことか。
教師の役割とは。

教師と言う職業に今でも憧れがあるからかもしれないが、この本には「教育」のエッセンスが詰まっていると思う。



NHKの番組でかつて取り上げた学級のことが気になり、プロデューサが頼み込み、1年間の密着取材を行った記録。

「学校に来るのは何のためや?」

「ハッピーになるため!」

2002年、金森俊朗先生56歳の時の4年1組の1年間の記録。

4年1組は常に全員が「ハッピー」になるために授業を行い、互いを思いやる。


このクラスには「手紙ノート」がある。
日記ではない。
クラスメートに当てた手紙であり、毎日3人ずつ読み上げ、それにみんなが答える。

ある日、連くんのおばあさんが亡くなった。
そのことを手紙ノートに書いて来た連に、みんなが感想の手を上げるが、いざ発言しようとすると涙で言葉が続かない。
そうしながら10人目の発言、光芙由(みふゆ)が話し始める。
彼女は3歳の時に父親を亡くしたことを話し始める。
クラスの誰も知らなかった。
金森先生は思わず光芙由を抱きしめ、光芙由も堰を切ったように泣き出す。

光芙由が父親のことを話さなくなったのは2年生の時からだった。
友達と話している時に、父親がダンスの発表会に来るか来ないかと言う話になった。
光芙由は父親は亡くなっていることを話すが、友達は「ごめんね」と言った。
友達がなんで謝ったのかわからず、特別に見られるのが嫌で光芙由は父親のことを話さないことに決めていた。

10日後、光芙由は父親の職業はデザイナーだったと書いて来た。
それを受けて、みんなはその絵を見たいという。
翌日、父親の絵を持って来た光芙由は誇らしげにみんなの前に絵を持っていく。
その素晴らしい絵は、父親が最後に描いた絵だった。

先生は聞く。
「光芙由も描きたい」
「うん」
金森先生は黒板に大きく《光芙由・父のような仕事をしたい!》と書いた。


この本を読み終えた時に愕然とするのだ。
これが本当に4年生のクラスなのだろうか、と。





4年1組命の授業―金森学級の35人 (NHKスペシャル―こども輝けいのち)
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おすすめ度の平均: 5.0
5 4年1組命の授業
5 子どもたちがいとおしくて胸が痛かった・・・
5 本当に子供はすばらしい
5 感動しました。
5 私たちの目指すもの