話し言葉で読める「西郷南州翁遺訓」 / 長尾剛
なぜ自分が打ち立てた新政府に反発して、最後に自刃した西郷さんがこれほどまでにみんなに愛されているのか、以前はよくわからなかった。
しかし、いろいろな書物を読むごとに彼の愛すべき性格を知るようになり、今では私も好きな歴史人物の中の一人となっている。
その西郷さんが弟子たちに言い残した至言の数々を、後日まとめたものが「西郷南州翁遺訓」。
それを口語でわかりやすく解説してくれたのが本書である。
そして、なんと驚いたことにこの本をまとめたのは薩摩藩邸焼き討ちで薩摩藩の敵であり、幕府側にあった庄内藩の人たちが明治になってまとめたというのだ。
戦後、庄内藩の人たちは徳川を守って立派だったと西郷は誰一人として切腹させず、庄内藩の人たちは西郷に逆に敬愛の念を持つようになった。
そうして編まれた「西郷南州翁遺訓」。
現代にも通ずる普遍の原理である。
トップに立つ者が、もっともやってはいかんことがあります。
組織の中に、大きな功績を残した者がいた時、その者に「褒美としての地位」を与えることです。これはいけない。・・・・・・
では、功績ある者に対してはどのように報いてやれば良いのか。当然、何かの報いがなければならぬ。・・・・・
ここはスッキリと金銭で褒美を与えてやれば良い。金銭ならば、それを与えたとて、その場限りのことである。後々お国や組織が悪い影響を受けるということはない。
会計出納、すなわち予算財政は、お国の根幹であります。・・・であるからこそ、会計とは、よほど謹んで扱わねばならぬ。
では、会計を扱うに、もっとも大切なこととは何か。
一つしかないのです。
すなわち、「入るを量って、出るを制する」ことである。歳入を先に考え、それから支出を考える。この順番を遵守することである。
・・・・・
民が苦しめば、国力は衰える。国そのものが疲弊して、ついには救いようがなくなってしまう。
すなあwち、です。歳入に収まらぬ予算とは、どれほど見た目立派な事業に注がれようと、長い目で見れば、国をダメにする元なのです。

長尾 剛
話し言葉で読める「西郷南洲翁遺訓」 無事は有事のごとく、有事は無事のごとく (PHP文庫)
しかし、いろいろな書物を読むごとに彼の愛すべき性格を知るようになり、今では私も好きな歴史人物の中の一人となっている。
その西郷さんが弟子たちに言い残した至言の数々を、後日まとめたものが「西郷南州翁遺訓」。
それを口語でわかりやすく解説してくれたのが本書である。
そして、なんと驚いたことにこの本をまとめたのは薩摩藩邸焼き討ちで薩摩藩の敵であり、幕府側にあった庄内藩の人たちが明治になってまとめたというのだ。
戦後、庄内藩の人たちは徳川を守って立派だったと西郷は誰一人として切腹させず、庄内藩の人たちは西郷に逆に敬愛の念を持つようになった。
そうして編まれた「西郷南州翁遺訓」。
現代にも通ずる普遍の原理である。
トップに立つ者が、もっともやってはいかんことがあります。
組織の中に、大きな功績を残した者がいた時、その者に「褒美としての地位」を与えることです。これはいけない。・・・・・・
では、功績ある者に対してはどのように報いてやれば良いのか。当然、何かの報いがなければならぬ。・・・・・
ここはスッキリと金銭で褒美を与えてやれば良い。金銭ならば、それを与えたとて、その場限りのことである。後々お国や組織が悪い影響を受けるということはない。
会計出納、すなわち予算財政は、お国の根幹であります。・・・であるからこそ、会計とは、よほど謹んで扱わねばならぬ。
では、会計を扱うに、もっとも大切なこととは何か。
一つしかないのです。
すなわち、「入るを量って、出るを制する」ことである。歳入を先に考え、それから支出を考える。この順番を遵守することである。
・・・・・
民が苦しめば、国力は衰える。国そのものが疲弊して、ついには救いようがなくなってしまう。
すなあwち、です。歳入に収まらぬ予算とは、どれほど見た目立派な事業に注がれようと、長い目で見れば、国をダメにする元なのです。

長尾 剛
話し言葉で読める「西郷南洲翁遺訓」 無事は有事のごとく、有事は無事のごとく (PHP文庫)