リクルートのDNA / 江副浩正 | [A] Across The Universe

リクルートのDNA / 江副浩正

iモード生みの親、松永真理。
J-COM COO、福田峰夫。
インテリジェンス社長、鎌田和彦。
USEN社長、宇野康秀。
初の民間校長(杉並区立和田中学校)、藤原和博。
その他にも数えきれないほどのOB。
全てリクルート出身である。

これだけの人材を輩出し続けるリクルートに、そして創業者、江副浩正に以前から興味を持っていた。
私は、江副さんには田中角栄元首相に似た感情を抱いている。それは負の感情ではなく、再評価されているという意味においてと、もちろん人間としての深みという点に置いて。なぜ現在に至るまで組織を維持し続けることが出来るのか(旧田中派は解体寸前だが)。
政界を巻き込んだあの事件を経て、沈黙を破り、あの江副浩正が語る本が出版されると知り、早速読んでみる。

今も先端を走るリクルートの総帥が、非常に控えめであることに驚きを覚える。
弟子たちがパーソナリティを全面に出して経営を行っているのが不思議に思えるほど、江副さんはリーダーらしくない。
自分で言うとおり、人前に立つのが苦手。スピーチが苦手。
しかし、不器用ながら旧来の常識をぶち破ろうとするその一途な姿勢が周りを巻き込み、一大勢力となっていった過程がよくわかる。
この「ノリ」を維持し続けることが出来る限り、リクルートは成長し続けるのだろう。

しかし、江副氏は今となっては経営には関わっていないはずながら、随所に現在の経営へ関与する記述が出てくる。
ただの創業者であり、ボードメンバーでないのにいただけない。
正々堂々顧問なり、会長なり経営に名を連ねるべきではないか。
そして、そろそろあの失敗談も聞きたいのである。




江副 浩正
リクルートのDNA―起業家精神とは何か