森信三語録 心魂にひびく言葉 / 寺田一清
嫌いというわけではないのだが、「○○語録」という書物には何となく手が伸びない。
素晴らしい言葉が書かれているに違いないのだが、ただ言葉の羅列だけで背景がわからなければ、その言葉の威力が半減してしまうような気がするからだ。
この森信三先生の語録は、先生に師事していた寺田氏によるものである。
森先生の著作を数冊読んだ私にとっては、その深い言葉に再び感動しつつ、「あのフレーズだ」、「あのときの先生の言葉だ」といろいろ思い出されて素晴らしかった。
まさしく「心魂にひびく言葉」をいくつか。
・絶対不可避なる事は、即絶対必然にしてこれ「天意」と心得べし。
どうしても避けられないことは、天意、天命として心安んずるしかない。どんなに辛いことも乗り越えて魂を磨くしかない。
・人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎないときに。
全て出会いは機縁の到来とその把握如何によるもの。もっと早い時期にこの人と出会っていたら・・・という後悔は意味がない。袖ふりあう縁を縁として気づく心が必要だ。
・人間も、金についての苦労が分かりかけて、初めて稚気を脱する。従ってそれまでは結局、幼稚園の延長に過ぎぬとも言える。
私の家は農家で、私の学生当時は決して裕福だったわけではないのだが、毎月欠かさずの仕送りの大変さを今になってやっと理解できる。40を前にしてやっと稚気が抜ける情けなさ。
・何よりも教師自身が自己に対するきびしさを確立することが、根本であって、直接、児童・生徒にきびしさをもって臨むということについては、極力慎重にしなければなるまい。
この言葉は、親として、人間としての心構えにも通じるものがある。
・「義務を先にして、娯楽を後にする」 たったこの一事だけでも真に守り通せたら、ひとかどの人間になれよう。
子供に対してもよく偉そうに「義務」と「権利」を言い聞かせたりもするが、その当人が「たまにはいいか!」などと昼間からビールを飲んで気を抜いているようでは「ひとかど」の人間にはなれないということ。反省。
森先生の著作を読んだことがある人には、先生の教えの復習として。
初めて読む人には先生の入門書として。
誰が、どこから読んでも素晴らしい言葉に巡り会えることを保証する。

寺田 清一
心魂にひびく言葉―森信三語録
素晴らしい言葉が書かれているに違いないのだが、ただ言葉の羅列だけで背景がわからなければ、その言葉の威力が半減してしまうような気がするからだ。
この森信三先生の語録は、先生に師事していた寺田氏によるものである。
森先生の著作を数冊読んだ私にとっては、その深い言葉に再び感動しつつ、「あのフレーズだ」、「あのときの先生の言葉だ」といろいろ思い出されて素晴らしかった。
まさしく「心魂にひびく言葉」をいくつか。
・絶対不可避なる事は、即絶対必然にしてこれ「天意」と心得べし。
どうしても避けられないことは、天意、天命として心安んずるしかない。どんなに辛いことも乗り越えて魂を磨くしかない。
・人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎないときに。
全て出会いは機縁の到来とその把握如何によるもの。もっと早い時期にこの人と出会っていたら・・・という後悔は意味がない。袖ふりあう縁を縁として気づく心が必要だ。
・人間も、金についての苦労が分かりかけて、初めて稚気を脱する。従ってそれまでは結局、幼稚園の延長に過ぎぬとも言える。
私の家は農家で、私の学生当時は決して裕福だったわけではないのだが、毎月欠かさずの仕送りの大変さを今になってやっと理解できる。40を前にしてやっと稚気が抜ける情けなさ。
・何よりも教師自身が自己に対するきびしさを確立することが、根本であって、直接、児童・生徒にきびしさをもって臨むということについては、極力慎重にしなければなるまい。
この言葉は、親として、人間としての心構えにも通じるものがある。
・「義務を先にして、娯楽を後にする」 たったこの一事だけでも真に守り通せたら、ひとかどの人間になれよう。
子供に対してもよく偉そうに「義務」と「権利」を言い聞かせたりもするが、その当人が「たまにはいいか!」などと昼間からビールを飲んで気を抜いているようでは「ひとかど」の人間にはなれないということ。反省。
森先生の著作を読んだことがある人には、先生の教えの復習として。
初めて読む人には先生の入門書として。
誰が、どこから読んでも素晴らしい言葉に巡り会えることを保証する。

寺田 清一
心魂にひびく言葉―森信三語録