真実は現実のただ中にあり  / 森信三 | [A] Across The Universe

真実は現実のただ中にあり  / 森信三

森先生の講演録。
何冊も読んだ訳ではないが、森先生の本を初めて読む方はこの本が入門編として最適だろう。

講演の対象は、小学生、中学生、大学生、そして先生達、親に向けてである。
驚くことは、小学生、中学生、先生と、対象は異なるが、それぞれに向けて理解できる内容で同一のことを述べられていること。

「人生二度なし」
「心理は現実のただ中にあり」

そして小学生には次の三つのことを守りなさいと言う。
1.25歳前は煙草を吸わないこと
2.スポーツ新聞は読まないこと
3.履物は必ずそろえること

中学生には幸福の種をまきなさいと言う。
そして、それは自分を犠牲にしても他人の幸せを願うことにより与えられる、とおっしゃっている。
そのためには二つ。
1.決心したことは必ずやりぬく
2.人に対して親切にする

大学生に対しては、読書の仕方について。
「本はどうしても読みたい本を一冊だけ買いなさい」
2、3冊と欲張るとどうしても2冊目以降は意識が鈍るし、結局読まないこともある。
帰りの電車で待ちきれずにむさぼり読むのが正しい本の買い方である。

新米先生に向けては、こんなことをおっしゃっている。
「現在の我が国で、私が一番憂慮していることは何かといえば、大新聞の偏向現象といってよいでしょう。最近多少は直りかけたとも言えましょうが、まだまだだと思います。(中略)つまり、どの新聞がどの程度偏向しておるか、また、なぜこういうことになったのか。そういうことを知っておかねばならないのです。」
森先生はこんなことを、昭和49年に指摘されている。

また、先生は尊敬する三人として、中江藤樹、宮本武蔵、二宮尊徳をあげている。
そして、講演の最後に二宮尊徳の歌をあげて、この意味は言わないがこの一首だけは忘れないでください、といい、次の歌を読んだ。


山寺の鐘つく僧の起き臥しは知らでしりなむ四方の里人


この記事を読まれた方も、是非この歌を覚えて意味をお調べになってみてはいかがだろう。
森先生の書物に出会うことが出来て、本当に幸せだと感じる。





森 信三
講話録 真理は現実のただ中にあり