困難は気合と笑いで乗り越えろ | [A] Across The Universe

困難は気合と笑いで乗り越えろ

「月刊致知」 3月号、アニマル浜口氏と横峯良郎氏の対談より。

浜口京子、横峯さくらという若い二人の才能をひらいた父親二人。その明るいキャラクターの影には、我々の計り知れない苦しみがあった。


横峯氏は、三人の娘に将来より良い生活をおくらせるため、当時では競争の少ない女子ゴルフに目をつけた。ゴルフとは身体能力よりも、努力や練習がものを言うスポーツであり、女子であれば比較的プロになりやすかったのだという。娘達がゴルフをやり始めると、日々の生活はゴルフ一辺倒となる。

練習場の料金が休日の1/4になるため、子供達は月曜日は学校に行かずにゴルフを練習させる。
しかし、娘達が周囲の大人たちに気兼ねをするため今度はゴルフ場にするため山を買う。
金がないから自宅は売り払い、自作ゴルフ場の横にプレハブを建てて家族は生活。
試合に行くと交通費がかかり、外食のため栄養が偏るので、マイクロバスをキャンピングカーに改造し、寝泊り、食事はクルマの中で。

2004年のフジ・サンケイ・レディースで、さくらがプロとして初出場したとき、借金700万。銀行には24万円の生活費しか残っていなかったという。その試合でさくらは4位となり賞金240万円を獲得し、一家は救われたと。


行動に迷いがないのだ。
すべての行動が目標に向かって真っ直ぐ伸びている。
まさに松下さんの「道は、心をこめて希望をもって歩む時、ひらかれる」という言葉どおりである。


そして、浜口氏。
「気合だ!」は、森信三先生の「修身教授録」を読んで教わったのだという。

プロレスに復帰して間もなく、大怪我をしてリングに立てなくなった最悪の時に読んだのだのが「修身教授録」。
その中の「二度とない人生、いかに生きるかという、生涯の根本方向を洞察する見識、並びにそれを実現する上に生ずる一切の困難に打ち勝つ大決心を打ち立てる覚悟がなくてはならない」という一節に救われたのだと。そして、二度とない人生をいかに生きるかを考えたとき、その覚悟を表現するのが「気合だ!燃えろ!」という言葉だったのだ。

道をひらくためには、努力が大切だとおっしゃる。
そして、もうひとつ大切なものがあるという。
それは、人に対する「恩」であると。


素晴らしい対談だった。