幸せとは | [A] Across The Universe

幸せとは

彼が望む幸せとは何だったのだろう。

会社を時価総額世界一にして、どうするつもりだったのだろう。

今回の件では、いろいろ思うことがある。


東京地検の強制捜査の翌日の日経の特集記事は、事前に用意してあったとしか思えない充実した内容だった。記事には、買収された会社の関係者の詳細な証言も載っていた。買収の手法がおかしい、と。彼の会社は至る所に敵を作りながら大きくなってきたのだろう。今回の捜査も、実はそんなところがきっかけなのかもしれない。

「人を動かす」 の中に、鉄鋼王アンドルー・カーネギーのこんな話が残っている。寝台車の売込みをするのに、ライバル会社と熾烈な受注競争を行っていたとき、カーネギーは競争相手の経営者プルマンに面談し、合併することを提案する。合併会社の名前は「プルマン・パレス」でいかがでしょうか、と。結果、合併話は円満に行われた。取引関係者や友だちの名誉を立てるのが、カーネギーだったと。


また、「ユダヤ人大富豪の教え」 では、お金を感謝と愛情の表現として使えば、回りまわって自分のところに戻ってくる、という話がある。


先入観があるために混同しそうになるが、今回の事件は「堀江的な考え方」が問題だったのではなく、飽くまで違法な会計処理が問題なのだ。ただ、堀江的な考え方と、違法な会計処理との因果関係はわからない。ただ、彼の言動からは「礼節」、「道徳」、「倫理」といったものを感じることができなかったのは確かである。

彼が従来の日本の伝統的、非効率な部分を明らかにした功績があったことは認める。


製品的にも業績的にも日本を代表する財界団体、経団連の現在の会長はトヨタの奥田会長。次期経団連会長はキヤノンの御手洗社長。

トヨタもキヤノンも、バブル期に非効率の象徴としてさんざん叩かれた終身雇用を是とする企業である。両社とも、バブル以前も日本を代表する企業だったが、バブル以降はさらに業容を拡大させ、現在では世界を代表する企業となった。日本的なものを全て否定すべきではない。


人の心が大切なのだと、改めて思う。

貴重な教訓、ありがとうございます。