日本列島は地球全体の地震や火山噴火の集中点と言われています。

鎌田浩毅 日本列島では地震や噴火が頻発していますが、これは2011年に起きた東日本大震災(いわゆる「3.11」)と関係があるのです。あのマグニチュード9という巨大地震によって、日本列島の地盤は不安定になりました。最近よく起きる地震と噴火は、地盤に加えられた歪みを解消しようとして発生しているのです。

こうした事実に対して私は、1000年ぶりの「大地変動の時代」が始まってしまった、と警鐘を鳴らしてきました。おそらく今後、数十年という期間にわたって、地震と噴火は止むことはないと予想されています。

これに加えて、おびただしい数の人を巻き込む激甚災害が近い将来に控えています。
すなわち、首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山をはじめとする活火山の噴火などの、地球にまつわる自然災害が、いつ起きても不思議ではない時代に入っているのです。
このように云われています。


これと温暖化との関係はどうでしょうか
1995年 阪神大震災 以降の温暖化の上昇
2011年の東北大震災からの日本列島周辺の1,000年振りの地震活動が
温暖化に寄与しているのだろうか

鎌田教授は、東日本大震災以降、日本列島は1000年ぶりに「大地変動の新時代」に突入したと主張しています。 この時期には、南海トラフ巨大地震や富士山噴火などの大規模な自然災害が起こる可能性が高く、日本人はそのリスクに備える必要があると警鐘を鳴らしています。231: [鎌田浩毅のホームページ - Kyoto U](^2^)

過去には地球温暖化をストップさせるほどの大噴火も
過去に火山の大噴火によって、地球温暖化を一時的に阻止するほどの寒冷化現象が起こりました。それは、1991年6月に発生したフィリピンのピナツボ火山の噴火です。
21世紀最大の噴火ともいわれるほど大規模な噴火で、エアロゾルが約3週間で地球を取り巻きました。その影響により、1992年?1993年の世界の平均気温は約0.5℃低下したのです。
ピナツボ火山の大噴火は地球温暖化を一時的にストップさせた大規模火山の事例となっています。

南海トラフ巨大地震から 300年振りに噴火すると予想される富士山の噴火は、温暖化を防止するのでしょうか。 しかしそんなことを云っている暇はなく、日本列島は西日本大震災と3連動の地震、富士山噴火すれば、太平洋側は壊滅的影響で、東北大震災の10倍に上る被害により、ポルトガルのようになってしまうと言う人も居ます。

Dutkiewicz氏によれば
■岩石の風化と火山活動の低下が全球凍結の原因と推定
シミュレーションの結果、プレート(地殻)を生み出す中央海嶺の火山活動の低下と大陸で起こった岩石の風化作用の組み合わせによって大気中の二酸化炭素濃度が低下したことが、スターティアン氷期の直接原因であることが推定されました。特に、中央海嶺の活動状況は今回のモデルでスターティアン氷期の主因として新たに挙げられたものです。

大陸で起こった岩石の風化作用は、この研究の以前からスターティアン氷期の原因と目されていました。特に、スターティアン氷期の直前にあたる約7億1800万年前から約200万年持続し、「フランクリン巨大火成岩岩石区(Franklin Large Igneous Province)」を作った大規模な火山活動が以前から注目されていました。フランクリン巨大火成岩岩石区は現在ではカナダ北部の北極圏にありますが、7億年前の噴火当時は赤道付近にあったと考えられています。火山活動で大量に噴出したマグマは玄武岩となって大陸の表面を覆いますが、その後の風化作用によって二酸化炭素を吸収する化学反応を起こします。しかし、フランクリン巨大火成岩岩石区の風化作用だけではスターティアン氷期が引き起こされるほど二酸化炭素濃度が低下しないことも分かっていました。

Dutkiewicz氏らは今回、風化作用に加えて中央海嶺の活動が低下したことが、二酸化炭素濃度の低下が起こる追加の原因であることを示しました。中央海嶺はマントルから湧き上がってきた物質が新しいプレート(海洋地殻)となる現場であり、継続した火山活動と二酸化炭素の放出を伴います。しかし、スターティアン氷期が起こった当時はロディニア大陸の分裂によってプレートの配列が変化し、プレート運動が減速したため、プレートを新たに生み出す中央海嶺の活動とそれに伴う二酸化炭素の放出量が大きく低下したことが今回のモデルで推定されました。その結果、二酸化炭素の放出量は1年あたり900万トン(炭素量換算)と、現在の約3分の1にまで低下したと考えられています。

風化作用と火山活動の低下によって、大気中の二酸化炭素濃度は約0.02%と、現在の半分以下まで低下したと考えられます。これによって温室効果が大きく低下したことが、赤道まで凍結するスターティアン氷期の原因であるとDutkiewicz氏らは考えています。約5700万年という長期間続いた原因も、風化作用や火山活動の低下が長期に渡って続いたためと考えられます。この研究は、人為的な二酸化炭素の放出が現在の急激な気候変動を招いているように、地球の平均気温が二酸化炭素の濃度に対してどれほど敏感に反応するのかを示しています。

一方で、スターティアン氷期が終了した原因については
風化が進行して岩石がそれ以上二酸化炭素を吸収できなくなったことや、
中央海嶺の活動が活発化したこと、
大陸同士の衝突による陸上の火山活動が追加で加わったことで
大気中の二酸化炭素濃度が上昇したためと考えられます。ただし、今回のモデルではスターティアン氷期の終了時期に関するパラメーターが不足しているため、この推定についてはさらなる研究が必要となります。

 

引用します----ーーーーーーーーーーーー

 

火山が大噴火した直後に地球の平均気温が低下するからだ。

たとえば、南太平洋のバヌアツにあるクワエ火山は、1452?1453年に大規模な噴火を繰り返した。
「この火山の大噴火の影響は1455年まで継続し、北半球では1453年と1454年は、地球的規模で夏の来ない年になってしまった」(212ページ)。大気中に撒き散らされた火山灰が太陽光を遮り、地球全体を冷やしたからだ。

不定期に起きる噴火が大規模な気温低下をもたらす事実は、温室効果ガスの二酸化炭素を減らして温暖化を食い止めようという政策に大きな転換を迫る可能性がある。というのは、20世紀後半から観測された平均気温の上昇が、噴火による急激な寒冷化で一気に逆転するかもしれないからだ。

事実、19世紀後半の数10年間が寒かったのは、1883年のインドネシア・クラカタウ火山や1886年のニュージーランド・タラウェラ火山など大噴火のせいではないかと考えられている。
一方、20世紀はそれ以前の世紀と比べて噴火による気温低下がなかったため、温暖化が顕在化した可能性が高い(鎌田浩毅著『地球の歴史』中公新書)。

すなわち、脱炭素とカーボンニュートラル(温暖化ガス実質排出ゼロ)政策が、大噴火でひっくり返る「想定外」は否定できない。近未来の予測を正確に行うためにも、本書に書かれた知見はきわめて重要である。