Le MansでPORSCHEが勝つために | チームのお母さん連絡事項

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チャオーーーーーーーー!



さて岡山に向かう前ですが、約束通り
PORSCHEにあってTOYOTAが届かなかったところの一部、
お母さんが見たことだけで書きます。










レースは運もあるよね~。って言いますよね。
魔物がいるっていうこともあります。




あと一秒早くピットアウトしていたら後のクラッシュに巻き込まれなかった
あの気象変化に合わせられず...でも自然の変化だし仕方ない




こういう展開はレースじゃなくても身近にあると思います。
歩道歩いてて車道を通った車に水たまりの水をかけられた、とかタイミングが違ったら出会わなかったこと。




でも運で勝てるレベルじゃない高い位置での勝負には
「どこまで想定範囲にするか」が重要ファクターです。
そのためにチームはテストに投資します。
そこに魔物とか運なんて夢みたいなこと言ってる人はいないんです。









お母さんは3月にヨーロッパのポールリカールというサーキットにいました。
春先のポールリカールのあるニース周辺はすでに暖かく、ちょうど6月のルマン周辺の気候です。
ルマンは何気に北海道と経度一緒ですからね。寒いんです。



レースのないこの時期のポールリカールで出会ったのは






PORSCHEのピットボックス。



ボックスの反対を見るとシャッターが下りているピットが二つ。
締め切ったピットから工具の音は聞こえるけれど人の姿は見えず。
PORSCHEの特大トレーラーハウスが何台もいるのに誰も見えません。



そこでなにをしているのか聞けば、




ルマンに向けて48時間ノンストップのテストを繰り返している、と。




24時間のレースに48時間のテスト。
お母さんは聞いた途端に鳥肌が立ちました。




不確定要素をどれだけ取り除くか、
本番のどんな事態にも全て対応できるよう備える、
運なんて信じない、
勝ちへの執念がこの無人のボックスから立ち昇っていました。





そしてヨーロッパのサーキットでTOYOTAがここまでの大規模ロングをテストしている話は聞きませんでした。
個人所有のポールリカールサーキットでしかできないテストだしね。





このポールリカールで見たピットボックス、ルマンにありましたよ。
優勝したマルク・リーブがまさかの展開に呆然とピットボックス内のエンジニアにサンクスを言いに来たところの写真です。







ポールリカールでこれを知ってからお母さんはPORSCHEが勝つと周囲に言ってました。
周りの人は「今年はTOYOTAが獲らないとTOYOTAがレース撤退しちゃうよ」などと言ってTOYOTA派が多かったですが。


確かにTOYOTAは圧倒的に速かったです。
24時間の半分以上をTOYOTAが制していました。
あんなに強かったアウディが今年のルマンでは勝負のステージにも登れませんでした。
このまま終わると私も思っていました。

でもレースに起きるハプニングを削りに削ってきたPORSCHEが勝者になったのです。








来年までの短い364日が切られた朝にTOYOTAの社長が出した
レース後のリリースには勝手にいろんなことを重ねて目が熱くなりました。



「トヨタのクルマも速く、そして強くなりました。

しかし、ポルシェはもっと速く、そして強かった。」







初めてのLe Mans24hでこれだけの衝撃、そりゃ~もう来年も行くでしょ!

長くなりましたがこれでお母さんLe Mans雑記はおしまい~っ
GT3のところへ戻ります!

明日からGTアジア岡山!
世界のジャンマリア・ブルーニがうちのチームにいるよ、来てね~!