「東京サラダボウル」
★めっちゃ良かった
◎良かった
○フツー
△イマイチ
「東京サラダボウル」は★
職業柄、外国人技能実習生の方々と一緒に
働いているので、物凄く身近なテーマかつ
リアルに作られている脚本だと感じました。
今現在の職場仲間である彼、彼女らも
ひとたび日本での在留期間が過ぎると
ドラマのような犯罪等の闇の中へ陥って
しまうかも、と思うと無事に故郷へ帰れる
事を祈らずにはいられません。
また、外国人と一言では括れない実情も
よく描かれていたと思います。
例えば同じベトナム人だとしても頑張り屋
さんも居ればいい加減なヤツもいる。
フレンドリーな子もいれば無口な人も
いる。
違うのは言葉だけで日本人でも色んな
人がいるのと同じだというのが自分の
実感です。
さて本作。
ボランティアなる犯罪組織との戦いという
大きな縦軸を元に多人種が行き交う
新宿での外国人犯罪の事件簿。
それに立ち向かうミドリ頭の刑事と
警察通訳人のバディという変化球で
エンタメ性を持たせた社会派ドラマ・
サスペンスが上手くハマっていたと
思います。
変化球は狙い過ぎるとコケる恐れが
ありますが本作はどハマりでした。
主演の奈緒ちゃんは観る度に唸らされます。
推しではないので彼女の作品を網羅してる
ワケではないのですが。
本作のような奇抜なキャラであっても
奈緒ちゃんデフォルトのフワ〜っとした
空気のままハマってました。
演技がワンパターンと言いたいわけでは
ありません。
フツーならこう言う奇抜なキャラだと
作り込んでいつもと違う演技をしそうな
もんですが奈緒ちゃんらしいのに
鴻田麻里にしか見えない。
稀有な女優さんだと思います。
終盤はボランティアに迫る展開とそれに
まつわるアリキーノの過去の描写で
事件簿からは離れてしまい、鴻田麻里の
活躍場面が減って残念でした。
まぁ序盤から縦軸とアリキーノのモノロ
ーグは示唆されていたので致し方ナシ。
まぁでも最終盤の“頸動脈ダイレクト
止血”という超必殺技でMVPでしたので
良しとします。