「海に眠るダイヤモンド」総評-2024秋ドラマ- | “GIGS”CASE OF JOGIH

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海に眠るダイヤモンド

<評価段階>
★めっちゃ良かった
◎良かった
○フツー
△イマイチ

「海に眠るダイヤモンド」は
ヒューマンドラマ。
サスペンスではないのに舞台を2つの時代に
分けた事で「過去と現代はどう関係がある
のか」という考察が自然発生するという
現象を生んだ壮大なドラマ。

また映像美が圧倒的。
軍艦島のドキュメンタリーなどを何度か
観たことがありますが、どうやって稼働して
頃の端島を再現したのかと頭がパニック
でした初回。
街の中の場面はセットとかロケかなとは
想像できますが(それでも凄い)上空からとか
海からの絵図とか、そこに本当に存在して
いると錯覚が止まらなかったです。

本題。
結局はいづみさんのみが唯一の生き残り
だったワケだ(誠や賢将息子は除く)。
神木隆之介くんが公式には主人公とされて
いますが自分は宮本信子さんが裏主人公だと
思います。
杉咲花ちゃんではなく、彼女はあくまで
主人公の若い頃の姿、過去の記憶。

鉄平はいづみさんが追い求めた青春の虚像
だった、のかな。
「あの日、あの夜」の判明した事実が明かされ
一躍ヒーローになってしまいました。
そんなモノになりたいワケではなかった
ろうに。
朝子もツラかったでしょうが鉄平も自制しな
くちゃいけない分もっとツラかったのでは、
と思います。

いづみさんの正体の引っ張り具合も絶妙
でしたね。
3人とも、それっぽい脚本演出は、狙ってる
のがバレバレでもうま過ぎて画面に引っ張られ
ました。

花ちゃんが結構モブキャラ扱いだな〜と
思いつつ「そんなそんないつもヒロイン役
はやらないか」とも思わされたので見事に
騙されましたw

しかし日曜劇場は豪華ですよね〜。
朝ドラ主人公3人も配役とか。
「花ちゃんが日曜劇場に出演する」って事で
視聴始めたんですがとんでもない作品でした。

端島の“3人娘”全員良かった。
エライザさん。
嵐の中波に打たれるシーン、進平がヤクザを
殺した後のキスシーン。
美しかった。

杉咲花ちゃん。
髪を耳にかけ直す等のちょっとした仕草で
気持ちの機微を表現する。
リアリティの追求が相変わらず天才。
あとはこの人はハグが異常に上手い。
ハグしただけで鼻がツンとして涙が滲んで
しまいます。

土屋太鳳さん。
この人あんまり好きじゃなかったんだけど
今作は異常に上手かった。
ツンとしたお嬢様ぽいキャラが素の人柄
と真逆で。こんな上手かったっけと思わされ
ました。

花ちゃんと太鳳さんはプライベートでも
仲良しだそうで、その空気感が終盤で
活かされていたと思います。

個人的MVPは賢将の清水尋也くん。
立ち位置的に常に何かを抑えなきゃいけ
ないキャラだったと思いますが、最終回
での鉄平とのシーンが熱過ぎて胸を掻きむしら
れました。
キャラも中の人もクールなイメージだったので。
「賢将ってこんなに熱かったんだ、清水くん
ってこんな芝居できるんだ」ってゆー。
これまた鉄平とのハグで涙腺崩壊。

日曜劇場も最近は浮き沈みありますが
今作は大作かつ素晴らしい出来栄えでした。