「エターナル・サンシャイン」のミシェル・ゴンドリー監督に、コメディ俳優(と言えるだろう)ジャック・ブラック主演の映画。
ストーリーは、ある日ジャック・ブラック演じるジェリーが発電所で感電し、超強力な電磁波を浴びてしまう。
で、その友達のマイク(演じるのはモス・デフ)が働くレンタルビデオショップを訪れた際に、電磁波でもって、全てのビデオをダメにしてしまう。。。
寂れた店ながらも、常連がいる大事な店。
慌てた2人は、店長(ダニー・グローヴァー)が留守の間、自作自演で旧作・名作の映画の数々を作り直す……というハチャメチャぶり。
いかにも、僕好みのB級コメディかな、と思って試写会に行って来た。
休日であったにも拘らず、試写会参加を許してくれた嫁さんに、まずは感謝。

で、実際の映画は。。。
やっぱり、爆笑B級ムービーか、と思わせるハチャメチャな奇想天外なストーリー。
警察に追われたときのカモフラージュの仕方だとか、もう笑わずにはいられないシーンの連続。
ジャック・ブラックの天性発揮の作品だな~って感じ。

しかし、単なるB級コメディではなかったのだ、この映画。
ここはさすが、「エターナル・サンシャイン」で、実によく練られたストーリーを描き出したミシェル・ゴンドリー。
徐々に、この映画の本質がハチャメチャコメディにあるわけではないことを描き出してくれる。

ちょっとした田舎街の温かさと哀愁を感じさせる場面や、温かな人々の様子が伝わってくる場面。
小さな街ならではのコミュニティの絆の深さを感じさせてくれたり。
でもって、JAZZミュージシャンや、数々の名作映画へのオマージュも十二分に感じさせれくれる。
独特の感性で仕上げられるリメイク版映画には爆笑できるのだが、原作を愛していないと決して描けない世界観だな、と感じさせられる。

そうして、物語は意外な展開へと進んでいくことになる。
ラストでは、思わず、胸がキューンとしてしまい、ホロリと涙してしまうような感動も待っている。

都会暮らしに疲れた人々や、世の中の暗いニュースに哀しみを抱いている人には、是非とも見てもらいたい作品。
爆笑して元気になれる上に、見終わった後は、なぜか心が温まっている、そんな映画。

思わぬところで登場するシガーニー・ウィーバーにも注目。ゴーストバスターズからリメイクが始まったのは、彼女が出演していたからなのかな、やっぱり。。。