アニメ｢巨人の星｣⑨

日曜日は自分が好きなものについて自由に書いています。今週もアニメ｢巨人の星｣の記事の続きです。アニメオリジナルエピソードは３つのカテゴリーに分けられ、その一つが実在した名選手達を主人公にした番外編と言って良い物語でした。

その中で、アニメ巨人の星ファンと話すと必ず｢あれ、良かったよね！｣と言われるエピソードがあります。それは、第148話｢グラウンドの孤独者｣です。

この話の主人公は野球選手でなく主審の岡田功という人です。審判の話だなんて聞くと地味だなんて思うかもしれませんが、そうじゃないんです。ものすごいプロ意識、いやプロ魂と言った方が良いと思いますが、その生き様は感動ものでした。

まず、彼の娘に星飛馬がサインをあげようとするフィクションがあります。しかし彼はそれを許しません。特定の選手から何かしてもらうことは審判の目を曇らせるというのが、その理由でした。それを知った飛雄馬は、えこひいきのない日本一の審判だと感激します。

上の振りの後、実話をもとにしたストーリーが展開されます。審判の中の審判である彼は、誰が見てもアウトのタイミングであったのにセーブの判定をし、さらに日本中から非難されてしまうんです。

巨人の星では、最初に登場した娘と奥さんを登場させこの実話を感動的に仕上げていました。

マンガの中に実在の人物を登場させることによって生じるリアル感は、原作巨人の星の魅力の一つでした。アニメでは、ただ登場するだけでなく、上のような実話を盛り込んだり、時々本物の映像を入れ込み、原作の持つリアル感をさらに倍増させたのです。