日曜日は自分が好きなものについて自由に書いています。今週はまたアニメ「巨人の星」の記事の続きです。

「ハリーポッター」などの長編小説や漫画が映画化された時、「お気に入りのシーンがなかった!」と原作ファンががっかりすることがよくあります。 でも「巨人の星」は逆でアニメにあったお気に入りのシーンが原作になかったんです。

今週からアニメ「巨人の星」オリジナルエピソードで特に印象的だったものを紹介していきます。

まずは少年時代のエピソードです。巨人軍を追放された父星一徹は肉体労働で稼いだお金で何とか二人の姉弟、明子と飛雄馬と暮らしています。これは原作も同じです。

しかし、アニメではオリジナルエピソードをはさむことによって、星の生活がいかに苦しいか、一徹の仕事がいかにきついものであるか、また飛雄馬の野球の能力がいかに凄いか、そこで父子の信頼がいかに厚いかが強調しているのです。

例えば、第2話には次のようなエピソードが挿入されていました。

不良野球チーム、ブラックシャドウズの少年達が飛雄馬に執拗につきまとい、一徹が働く工事現場で暴れる話があります。少年達はそこにあったトロッコに乗り走らせます。するとスピードが出すぎて止まらなくなります。行く先は崖!そこで一徹は飛雄馬に、大リーグボール養成ギプスを外して石を投げてレバーを切り替えるように指示。間一髪、飛雄馬の抜群のコントロールで彼らは救われ、と同時に父子の絆もより一層深まったのでした。

これと同じように、少年時代のアニメオリジナルの話はどれも「星家の貧しさ」「飛雄馬の野球の才能」「父子の絆」がテーマになっているんです。