自己実現への道

金曜日は、人間にとって最高次の幸福である自己実現について書いています。自己実現とは、個性や特性性を発揮することで世の中に貢献できる生き方を手に入れることです。

先週は、個性と思いやりの融合が鍵になっているという話をしました。なぜそれが鍵であるかというと、個性を生かそうと思ったら、人の気持ちがわからないと上手くいかないからです。。他者の気持ちを全く無視して自分のやりたいことだけやり、言いたいことだけ言っていたのでは誰からも相手にされなくなります。だからこその｢思いやりトレーニング あしたのためのその１～１０｣でした。
ここまでの話で想像できるかもしれませんが、自己実現達成には、｢個性｣と｢思いやり｣に加え第三の鍵が必要です。自己実現は無人島では達成されません。世の中の人々とのつながりの中で、自分らしく行動できる、これが大切なんです。このつながりが第三の鍵、すなわち｢社会｣です。

今、自分がいる社会が求めているものがわからなければ、思いやりの力を発揮することはできません。

わかりやすい例で言うと異文化間コミュニケーションにおけるギャップでしょう。ある国では、とりあえず自分の考えをどんどん言うことが奨励されます。考えが浅かったり間違ったりしたら次々言い直せば良いんです。別の国では他者の話をよく聞いて、自分の意見との折衷案を出すことが奨励されます。この違いを理解しないで、一方の国で他方のやり方をやってしまうと全く相手にされません。

個性、思いやり、そしてその社会が求めている力、この三つをそれぞれ磨いて行くことが自己実現への道を歩んで行くことになるんです。