じわじわ増える「嫌婚派」 結婚は「人生に重りつける」の声
つきない議論......................................................

「結婚するつもりはない」という“嫌婚派”が増えている。趣味を大事にし、恋愛には消極的で、親の結婚生活には否定的。彼らの本音を社会学者の水無田気流(みなした きりう)さんと探った



内閣府が2014年3月に発表した調査では、未婚男女の7割が「結婚したい」と回答し、うち約半数が「経済的に余裕ができ」れば「結婚を決心する」と答えている。少子化を危ぶむ人たちは、経済問題が未婚の最大原因と考え、「若年層の雇用環境を改善せよ」と声高に叫ぶ。結婚は「したくてもできない」ものととらえられ、「結婚するつもりはない」と答えた人や、経済的に余裕があるのに結婚を決心しない「嫌婚派」は、政策上ではあまり注目されない。

国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査の独身者調査(18~34歳)では10年、「いずれ結婚するつもり」と「一生結婚するつもりはない」の2択で、「一生結婚するつもりはない」を選んだのは男性9.4%、女性6.8%。独身志向は05年の前回調査よりわずかに増え、調査開始の1982年以降で最多となった。

じわじわと増えている「嫌婚派」はどんな人たちなのだろう。アエラは、首都圏1都3県に住む20~40代の独身男女622人を対象に結婚観などに関する調査を実施した。

嫌婚派は、恋愛もあくまで「待ち」の姿勢。嫌婚男子の理想の恋愛アプローチは「自分から」より「相手から」のほうが上回っている。一方、女性も8割が「相手から」「何となく」と男性のリードを期待。これは女性の年収が400万円未満でも400万円以上でもほぼ同率だった。経済的に自立している女性でも「プロポーズは男性からしてほしい」「いざとなったら男性にリードしてほしい」といった保守的な恋愛観を持っていることがうかがえた。

調査には結婚のメリット・デメリットを自由に書いてもらった。嫌婚派の男性の意見はシビアだ。

「権利が半分になり、義務が2倍になる」(29歳)
「子どもを持つことがメリットにもデメリットにもなり得る」(30歳・会社員)
「人生に重りをつけられる」(41歳・会社員)

社会学者の水無田気流さんは、男性の嫌婚は「自己防衛本能」からきているのではないか、とみる。昭和の亭主関白夫のようにはいかず、小遣いを切り詰められたり趣味を制限されたりと、結婚相手によっては生活の質がガクンと落ちるリスクがある。

「日本は公的な場では女性は守られていないが、私的な関係では女性のほうが守られやすい。生活相談やシェルターは圧倒的に女性向け。男性は安定した家庭を築けないと一気に生活基盤を失ってしまうから、結婚相手を選ぶことに慎重にならざるを得ないのではないか」

※AERA 2015年6月22日号より抜粋



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1985年から2010年までの25年間で、東京23区の男性未婚者の総数は0.9%増。
男性有配偶者は1.2%増。女性の有配偶は0.6%増。ほとんど変わっていない。
ところが、女性未婚者は14.6%増。飛び抜けて増加率が高い。
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東京23区の中で25~44歳の女性の未婚率が一番高いのは渋谷区。
以下、新宿区、中野区、杉並区、豊島区と続く。
いずれも「若者の街」と呼ばれるダイナミズムを持った街だ。

2010年6月に国立社会保障・人口問題研究所が実施した『第14回出生動向基本調査』
(結婚と出産に関する全国調査)を見ると、独身者があげる結婚しない理由、
女性の2位の「自由や気軽さを失いたくないから」は、男性では4位に止まる。
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渋谷区は、衣料品店、美容院、フィットネスクラブなどのファッション系の店舗が、
東京で最も高密度に集積し、結婚生活より以上に魅力のある、自由で、気軽で、
充実した暮らしが満たされ、適当な相手にめぐり会えない寂しさをこの街が癒してくれる。
いずれにせよ、結婚しない女たちを、渋谷の街が包み込んでいる。

【 『ダイヤモンド・オンライン』2012年9月11日『未婚の女性が多い街』より 】
http://diamond.jp/articles/-/24451?page=2

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●『男女共同参画』で女性は働くばかりが推奨され、「結婚、出産・育児の無価値が喧伝」されている。

●“若い女性”たちが「仕事で自己実現」することや「人生を楽しむこと」ばかりを考え、
「結婚や子供を産む気がさらさらない」ことが“少子化の最大の原因”。

●政府が男女共同参画や女性の自己実現を奨励するなどというこれまでの「方針を転換」して、
『結婚』『出産』『育児』そのものが女性にとってどれだけ“意義深い”ものであるかを説くと共に、
『家庭育児』を支え推進していくようにしなければ、決して子どもは増えない。

【麗澤大学 経済学部 教授 八木 秀次(『正論』平成15年9月号・平成16年8月号)】



“フェミニズム”は、女性の生きがいや幸せなどを『自己実現』と称して“家庭外”に求め、
一方で、家庭における主婦の日常を軽蔑し、仕事など外の活動の方に価値があると見なす。

そのことは、もっとハッキリと言えば、『専業主婦をなくせ』という意味なのである。
結局、「家族から女性が解放される」為に『家族の解体』を謳っているマルクス主義だというのは明瞭である。
“女性すべて”を「外に出て働く人間」にしてしまおうという思想なのである。

【元東京女子大学文理学部教授 日本ユング研究会会長 林 道義】
http://www007.upp.so-net.ne.jp/rindou/feminism6.html



歴史人ロ学者のエマニュエル・トッドらが集めた統計では、“女性”の「学歴が向上」し、
「労働参加率が上昇」すると結婚年齢が上昇し、少子化傾向になると述べている。

【立教大学 特任教授 平川 克美】