(この記事は、6月号会報掲載の記事を、スタッフが代理で投稿しています)
29年前の6月。
それが横浜道場の誕生日であった。
ご存じのように横浜道場は父が食器店を営んでいた家屋であり築70数年が経つ。
それを“氣道”を伝える道場としてリフォームしてくれたのであった。
長い話は来年30周年に持ち越したいが、
今思うに、その誕生日を迎える前に一週間ほど
両親が一階の道場で寝泊まりをしてくれた事が心に残る。
誕生日は6月22日。
私が神官になる際よりお世話になっている
姉弟子の井上象英先生のお運びでその日だけが最良とされた。
偶然にも尊愛する晴哉先生のご命日と一緒であったが、
その日を迎えるに当たって父は母はどんな想いで
道場にただ一週間寝泊まりをしてくれていたのだろう。
“氣道”の理念は「今ーー天心」である。
過去は記憶に過ぎない。いつも、いつも「今」しかない。
その「今」という扉言葉をきっかけに、本当の私である「今」が現れる。
しかし私たちは「記憶」という思考の産物に捉われる。
けれども、何と有難いことか。
その記憶により、私達は今を活かし、
そして本当の今に戻ることも出来る可能性がある。
内観。真の内観は過去に還り、過去を拭う事である。
その為に、【空の学校】(【心の学校】advance )では、
課題として自宅で簡単に出来る内観をまず行って戴く。
次の【空の学校】は、その6/22から始まる。
場所は天川。しかも天川で最も素晴らしい場所と伺っている。
誕生日である横浜道場に居れないのは心残りではあったが、
両親こそまた29年ぶりに二人そこに居り、
かつ天川まで来てくれるに違いない。
限りない感謝を両親と、そして皆様に込めて。
(淨潤)