売ると決めた実家、住んでいた二男が引っ越してゆき、あとは自分の必要なモノをまとめるだけとなった。

不動産屋さんは解体業者さんも紹介してくれて、業者さんが「不用品は何でも置いて行ってもらっていいですよ、片付けとかしなくていいです」と言われたのですごく気楽でいいじゃんと思っていた。

 

うちの親は新しく冷蔵庫を買うときに処分する冷蔵庫をきれいに掃除して「今までありがとう」という人たちでした。

この家はそういう親の夢の大事なマイホームでもあった。

昭和40年代に住宅金融公庫からお金を借りて家を建て、その支払いが終了した時はとてもうれしそうに、「やっと自分たちの家になった」と言っていた。

一人っ子の私が15歳から嫁に行くまでに住んでいた家で親の終の棲家であった実家。

今日の家の中の風景は二男の荷物が出た後でゴミや家具があった後にほこりがいっぱいあって雑然としていた。

このままの状態でいいんだけど、それではこの家、親に申し訳ない気がして簡単にだけど片付け「いままで育ててくれてありがとう」って言いながら掃除した。

親とこの家で過ごした時間をも思い出し涙が出てきた。

 

この家は買い手が見つかったら解体する。