奈良県立医科大学(同県橿原市)は27日、
新型コロナウイルスが市販のお茶によって
無害化する効果を確認したと発表した。
基礎研究段階で人での効果は未確認だが、
試験管内でウイルスが1分間お茶に触れることで
最大99%が感染力を失っており、感染対策の一つとして期待。商品により効果に差があり、メーカーの許可を得て商品名の公表を検討するとしている。
実験は同大の矢野寿一教授(微生物感染症学)の
研究チームが実施した。
実験ではペットボトル入りの緑茶や
紅茶など約10商品を使用。
試験管内でウイルスとお茶を混ぜ、
経過時間ごとの感染力を持ったウイルスの量を検査した。
最も効果が高かったのは茶葉から淹(い)れた紅茶で、
感染力のあるウイルスは1分間で100分の1、
10分間で千分の1以下にまで減少した。
矢野教授は、人への効果について
「可能性の段階」とした上で、
「インフルエンザでカテキンの効果は確認されており、
お茶を飲むことで同じような効果が期待される」と話した。
矢野教授によると、
カテキンはインフルエンザウイルスなどの
表面にある突起状のタンパク質に付着し、
感染力をなくすことが確認されており、
新型コロナでも同様の効果が推測されるという。
https://www.sankei.com/west/news/201127/wst2011270045-n1.html