マルチビタミンを飲んでも健康には特に寄与しないという研究結果
2018年に発表された論文で、
心臓病や脳卒中にまるで効果がないことが指摘されている
「マルチビタミン」サプリメントについて、
新たな調査が行われ、
「病気予防に効果がない」どころか、
そもそも健康に一切寄与するものではなく、
よい影響もないことが指摘されています。
今回の研究は、「マルチビタミン」や
「マルチミネラル」を利用している人(4933人)と
利用していない人(1万6670人)を対象としたもので、
健康状態を自己申告してもらうのとは別に、
詳細な健康診断が行われました。
その結果、自己申告で「健康状態が良好である」と
回答した割合は、
マルチビタミンを利用している人の方が、
利用していない人より30%多かったことがわかりました。
しかし一方で、健康診断の結果、
マルチビタミンの利用の有無による
明確な差はみられませんでした。
アメリカでは、人口の約3分の1が
「健康に役立つ」と信じて日常的に
マルチビタミンを摂取しているとのことですが、
悪影響こそ報告されなかったものの、
これといった好影響ももたらさないということのようです。
調査を行ったManish D Paranjpe氏は、
サプリメントに「妊娠中の女性が
子どもの神経管閉鎖障害を防ぐために
葉酸を処方される」という
有意義な使用例があることを認めた上で、
「少なくとも『マルチビタミン』を
毎日摂取することが何かに役立つことを示唆する証拠は
まったく見当たりません」とコメント。
サプリメントを買うお金があるなら
「健康的な食事をするなど、
健康にいい効果があると
わかっていることに使った方がいいと思います」
と述べました。
https://gigazine.net/news/20201111-benefits-of-multivitamin-supplements/