祝婚歌

『祝婚歌』　吉野　弘
二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい


この歌、目にしたり、耳にした方も多いと思います

今回、わたしの同僚の新しい門出を祝して、恥ずかしながら私から贈らせていただきました

２人の今後を思いつつ、これから２人が関わっていくだろう沢山の人たちとの繋がりを思いつつ

人の間と書いて人間と読むけれど、人と人との間にあるもの

それって、やっぱり、こういう関係がいいなぁ～と思いながら(*^▽^*)