ご報告です。
この10月の人事異動からは外れました。
まぁ、次の4月が覚悟ですね。
久々の音楽ネタ(ただし音楽は聴けない)です。

僕の導師(グル)、ピート・タウンゼンド68歳の自伝。
フー・アイ・アム。
380ページ、執筆15年。
1ヶ月掛けて(特に4日間出張した今週に集中して)読みました。
本の中身に触れるとマニアック過ぎるんで書くのを止めときます。
一般的に、ピートはザ・フーのギタリスト、ソングライター、リーダー、と言う肩書きですが、これを読む限り、バンドなど必要としない作曲家。
ここでは、フツフツと湧き上がってきたピートとザ・フーへの愛情について書きまくってみたいと思います。
さて、ザ・フーは、日本でトコトン人気が無い。
三大ロックバンドっていろいろあると思いますが、60~70年代に生き残ったバンドとして絞るなら、世界的には、ツェッペリン、ストーンズ、フー(またはピンクフロイド)になると思うんですが、日本では絶対この土俵に乗せてもらえません。
今では、若いロックリスナー達は、UKギターバンドのルーツとしてザ・フーを認識し、そこそこ人気があります。
でも、僕が目覚めた20ウン年前は誰も興味ないし、知っていても割とキワモノ的扱いだった気がします。
(機材壊す、難聴になるほど音がデカい、車をプールに沈める etc.のお陰で)
キワモノ的であることは否定しませんが、僕はピートが作った音楽、それを拡大解釈してロック的にしてきたザ・フーという演奏家のユニットが大好きだし、人生的には(恐らく釣り以上に)支えられてきました。
僕のザ・フーとの出会いは。。。

■Live at Leeds -Deluxe Edition
The Who Live at Leeds
自分のバンドのライブが中止になり、浮いたお金で偶然買った1枚。
A面1曲目のYoung Man Bluesを聴いたとき、
B面1曲目のMy Generation ~ Tommyのメドレーを聴いたとき、
「俺が弾きたいギターはこれだ!」
と衝撃を受けました。
これで、僕はへヴィーメタルの速弾き野郎でも、ブルース野郎でもなく、
王道のロックギタリストで、ソングライターになろうと思いました。
その次に、当時ビデオで再発されたザ・フーの映画を見ました。

■さらば青春の光り
Quadorophenia(邦題:さらば青春の光り)
これは、「四重人格」という重いテーマのアルバムを映画化したもの。
当時はその意味性に目もくれず、モッズ・ファッションにシビれました。
これでバイト代が、フレッド・ペリーのポロとか、リーバイスの501とか、イタリア製の革靴とか、原宿のお店の三つボタンジャケットとか、ポークパイ・ハットとか、米軍流れのパーカーとか。。。
そんなものに消えたんですね。
仲間達がその時代(バブル真っ只中)にアップデートしたにも関わらず。
ファッションの話はいいとして、
お陰でハードロック的ではないザ・フーを知ったわけです。
さらに、
見た目から入りがちなヤツが多いからか、ザ・フーをはじめとした、60'sブリティッシュロックLoveなバンドにも加入でき、しかも、彼らを調教し!、自分の音楽を思い切りできる環境が手に入ったのです。
アップ・ビートでシング・アロングな曲はバンドで、
シリアスでナイーブな曲はソロで、
と言うように、世に発表できる手段が17歳にして整ったのです。
(あっ、この状況って、80年代の初めのピートに似てますね)
成人するまでの間に、ピートのソロを含め、全ての音源が揃いました。
ブートレグもかなり。
(初任給で一気に10枚買ったなぁ)
で、その時の気分で、いろんなザ・フーやピートのソロをへヴィーローテーションしてきたわけですが、やはり、最もメジャーだとは言え、これが大人の僕の生き方に指針を与え、今でも頭の中をグルグル巡るのは、

■Who's Next -Deluxe Edition
Who's Next
荒野に聳え立つオブジェに立ちション引っ掛けて、
次は誰だ!
と言う挑戦的なタイトル。
小難しいことは書きません(いくらでも小難しくできるから)。
僕は辛いときにBaba O'Rileyのイントロ、シンセのピロピロが聴こえると、暗闇の中に光りが差します。
この世が全てWastedland(荒地)だったとしても。
Don't cry, Don't raise your eyes./It's only teenage wasted land.
Behind Blue Eyesが聴こえると、孤独でも悲しくとも生き続けなくてはならない自分に気付きます。
だって、僕の夢は僕の業が示すほどには空虚じゃないから。
But my dreams, they aren't as empty as my conscience seems to be.
Won't Get Fooled Againが聴こえると、世の中にある全てのクソッタレに対して、自分を偽らず、静かなる戦いを続ける勇気をもらいます。
新しいボスが昨日と変わらないボスだったとしても。
Meet the new boss! Same as the old boss.
世の中が多くの人の行いの積み重ねで成り立っている以上、対立も不一致も必ず起こる。
無いことにして、理解しないことにして解決しようとすれば、それは憎しみ・戦いになりえる。
遠い世界で起こる戦争も、隣の壁の向こうで起こっている言い争いも、基本構造は同じだと思います。
僕が生まれた年とほぼ同じ頃、
ピートは、今で言うインターネット的なものに音楽を乗せて、音楽で人を解放しようと考えていたんですね。
その考えの断片がWho's Nextなんです。
図らずも、今はいろんなライブがストリーミングでき、
今まさに出した音をWebに乗せることができ、
世界中にSNSで意見表明できると言う、
ピートが作った設定が実現しています。
そんな今だからこそ、Who's Nextをみんなに聴いてもらいたいなぁ。
今日はまるでステマみたいになっちゃいましたが。。。
最後にピートが残した言葉で、片時も忘れられないものを。
「ロックンロールは、別に俺達を苦悩から解放してもくれないし、逃避させてもくれない。ただ、悩んだまま踊らせるんだ。」
・・・多分、インタビューの発言
そうだ、悩むのは僕らの役目です。
I will choose nightmares and cold stormy seas
俺は悪夢や冷たく荒れ狂う海を敢えて選ぶ
I will take over your grief and disease
お前の悲しみや病を俺は肩代わりするぜ
I'll stay beside you and comfort your soul
俺はそばにいてお前を和ませるつもりさ
When you are lonely and broken and old
お前が孤独で打ちひしがれ年老いたときでも
・・・アルバムWho Are YouのSister Discoの歌詞より
ちょうどバンド活動を辞め、フライフィッシングにハマった頃、
もうRockなんて音楽は時代に求められてないし、僕より若い世代のものだと思いました。
アルバムの歌詞カードをじっと見つめたとき、
「いや、そうじゃないだろう、一生ものだろう」
と気付きましたね。
書き続けたら大変なことになるので、これにて終り。
明日からも頑張ります。

この10月の人事異動からは外れました。
まぁ、次の4月が覚悟ですね。
久々の音楽ネタ(ただし音楽は聴けない)です。

僕の導師(グル)、ピート・タウンゼンド68歳の自伝。
フー・アイ・アム。
380ページ、執筆15年。
1ヶ月掛けて(特に4日間出張した今週に集中して)読みました。
本の中身に触れるとマニアック過ぎるんで書くのを止めときます。
一般的に、ピートはザ・フーのギタリスト、ソングライター、リーダー、と言う肩書きですが、これを読む限り、バンドなど必要としない作曲家。
ここでは、フツフツと湧き上がってきたピートとザ・フーへの愛情について書きまくってみたいと思います。
さて、ザ・フーは、日本でトコトン人気が無い。
三大ロックバンドっていろいろあると思いますが、60~70年代に生き残ったバンドとして絞るなら、世界的には、ツェッペリン、ストーンズ、フー(またはピンクフロイド)になると思うんですが、日本では絶対この土俵に乗せてもらえません。
今では、若いロックリスナー達は、UKギターバンドのルーツとしてザ・フーを認識し、そこそこ人気があります。
でも、僕が目覚めた20ウン年前は誰も興味ないし、知っていても割とキワモノ的扱いだった気がします。
(機材壊す、難聴になるほど音がデカい、車をプールに沈める etc.のお陰で)
キワモノ的であることは否定しませんが、僕はピートが作った音楽、それを拡大解釈してロック的にしてきたザ・フーという演奏家のユニットが大好きだし、人生的には(恐らく釣り以上に)支えられてきました。
僕のザ・フーとの出会いは。。。

■Live at Leeds -Deluxe Edition
The Who Live at Leeds
自分のバンドのライブが中止になり、浮いたお金で偶然買った1枚。
A面1曲目のYoung Man Bluesを聴いたとき、
B面1曲目のMy Generation ~ Tommyのメドレーを聴いたとき、
「俺が弾きたいギターはこれだ!」
と衝撃を受けました。
これで、僕はへヴィーメタルの速弾き野郎でも、ブルース野郎でもなく、
王道のロックギタリストで、ソングライターになろうと思いました。
その次に、当時ビデオで再発されたザ・フーの映画を見ました。

■さらば青春の光り
Quadorophenia(邦題:さらば青春の光り)
これは、「四重人格」という重いテーマのアルバムを映画化したもの。
当時はその意味性に目もくれず、モッズ・ファッションにシビれました。
これでバイト代が、フレッド・ペリーのポロとか、リーバイスの501とか、イタリア製の革靴とか、原宿のお店の三つボタンジャケットとか、ポークパイ・ハットとか、米軍流れのパーカーとか。。。
そんなものに消えたんですね。
仲間達がその時代(バブル真っ只中)にアップデートしたにも関わらず。
ファッションの話はいいとして、
お陰でハードロック的ではないザ・フーを知ったわけです。
さらに、
見た目から入りがちなヤツが多いからか、ザ・フーをはじめとした、60'sブリティッシュロックLoveなバンドにも加入でき、しかも、彼らを調教し!、自分の音楽を思い切りできる環境が手に入ったのです。
アップ・ビートでシング・アロングな曲はバンドで、
シリアスでナイーブな曲はソロで、
と言うように、世に発表できる手段が17歳にして整ったのです。
(あっ、この状況って、80年代の初めのピートに似てますね)
成人するまでの間に、ピートのソロを含め、全ての音源が揃いました。
ブートレグもかなり。
(初任給で一気に10枚買ったなぁ)
で、その時の気分で、いろんなザ・フーやピートのソロをへヴィーローテーションしてきたわけですが、やはり、最もメジャーだとは言え、これが大人の僕の生き方に指針を与え、今でも頭の中をグルグル巡るのは、

■Who's Next -Deluxe Edition
Who's Next
荒野に聳え立つオブジェに立ちション引っ掛けて、
次は誰だ!
と言う挑戦的なタイトル。
小難しいことは書きません(いくらでも小難しくできるから)。
僕は辛いときにBaba O'Rileyのイントロ、シンセのピロピロが聴こえると、暗闇の中に光りが差します。
この世が全てWastedland(荒地)だったとしても。
Don't cry, Don't raise your eyes./It's only teenage wasted land.
Behind Blue Eyesが聴こえると、孤独でも悲しくとも生き続けなくてはならない自分に気付きます。
だって、僕の夢は僕の業が示すほどには空虚じゃないから。
But my dreams, they aren't as empty as my conscience seems to be.
Won't Get Fooled Againが聴こえると、世の中にある全てのクソッタレに対して、自分を偽らず、静かなる戦いを続ける勇気をもらいます。
新しいボスが昨日と変わらないボスだったとしても。
Meet the new boss! Same as the old boss.
世の中が多くの人の行いの積み重ねで成り立っている以上、対立も不一致も必ず起こる。
無いことにして、理解しないことにして解決しようとすれば、それは憎しみ・戦いになりえる。
遠い世界で起こる戦争も、隣の壁の向こうで起こっている言い争いも、基本構造は同じだと思います。
僕が生まれた年とほぼ同じ頃、
ピートは、今で言うインターネット的なものに音楽を乗せて、音楽で人を解放しようと考えていたんですね。
その考えの断片がWho's Nextなんです。
図らずも、今はいろんなライブがストリーミングでき、
今まさに出した音をWebに乗せることができ、
世界中にSNSで意見表明できると言う、
ピートが作った設定が実現しています。
そんな今だからこそ、Who's Nextをみんなに聴いてもらいたいなぁ。
今日はまるでステマみたいになっちゃいましたが。。。
最後にピートが残した言葉で、片時も忘れられないものを。
「ロックンロールは、別に俺達を苦悩から解放してもくれないし、逃避させてもくれない。ただ、悩んだまま踊らせるんだ。」
・・・多分、インタビューの発言
そうだ、悩むのは僕らの役目です。
I will choose nightmares and cold stormy seas
俺は悪夢や冷たく荒れ狂う海を敢えて選ぶ
I will take over your grief and disease
お前の悲しみや病を俺は肩代わりするぜ
I'll stay beside you and comfort your soul
俺はそばにいてお前を和ませるつもりさ
When you are lonely and broken and old
お前が孤独で打ちひしがれ年老いたときでも
・・・アルバムWho Are YouのSister Discoの歌詞より
ちょうどバンド活動を辞め、フライフィッシングにハマった頃、
もうRockなんて音楽は時代に求められてないし、僕より若い世代のものだと思いました。
アルバムの歌詞カードをじっと見つめたとき、
「いや、そうじゃないだろう、一生ものだろう」
と気付きましたね。
書き続けたら大変なことになるので、これにて終り。
明日からも頑張ります。
