僕が2006年に「コイ釣り」用に開発した超熟。
その後、ボラ釣りなど、ちゃんとした釣り場に行けないときの、
雑魚釣りに威力を発揮し、
つい先月は巨大ヘラブナまで魅了してしまいました。
しかし、僕の友達は、超熟を「管釣りフライ」と位置づけ、
今でも活躍しています。

特に、最近フライを始めた女の子たち。
筑波山の麓のとある管釣りに入り浸っているのですが、
このフライがなくなると、発注が入りますにひひ

その辺のストーリーはまたいつか。。。ということで、
ここでは、タイイングに触れてみたいと思います。
(熱烈なリクエストがあったんで)

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マテリアルはこれ一つ。純白エッグヤーンです。
メーカーによって微妙に質感が違います。
一番出回っているのはワプシ社製でしょうか?
超熟に限って一番良いと思ったのは、このCascade Crest Tools社製です。

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スレッドはとにかく強いものを。
後で書きますが、このフライはグローバグを巻くときのように、
ヤーンをフレアーさせたりしませんから、普通のスレッドでもよさそうですが、
魚に飲み込まれても壊れないようにするのと、スピンを楽にするために
GSP(ゲルスパン)スレッドを使います。海フライで使うようなヤツですね。

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今回はコイ用ということで、がまかつの管つきチヌ1号に巻きます。
管釣り用では、以前紹介した「きんりゅう管付きグレ針」か、
各社のイマージャーフック(TMCなら2488とか)がいいでしょう。

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シャンクの中央に下巻きします。
GSPは滑りやすいので、瞬間接着剤で固めます。

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エッグヤーンは1つのストランドを二等分して切り出します。

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まずシャンクの上に、渾身の力を込めて巻きとめます。
そして、スピナーのウイングのように左右に分かれるよう、
たすき掛けで固定します。
この時も、なるべく少ない巻き数で行うのがミソです。
(だからGSPスレッドが必要なんです)

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今度はシャンクの下に巻きとめます。
今度は左右に分けません。
エルクへアカディスのウイングを上下逆に付ける感覚です。

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この後、前後・左右・上下全てが均等にバラけるように
手ぐしをかけます。
超熟のタイイングで最も大事な工程です。

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その後、一旦全てのヤーンを後ろ側に引っ張り、
スレッドをウィップフィニッシュします。
ここでも写真にあるように瞬間接着剤を満遍なく塗ります。

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接着剤が乾いたら、バイスから外してください。
間違っても、バイスに挟んだままヤーンの刈り込みを始めないこと。
そうすると、ヤーンを引っ張りながら刈り込んでしまう気分になってしまい、
仕上がりは「グローバグ」と変わらなくなってしまいます。
指でフックをつまみながら刈り込みます。
くれぐれも針のシェイプが見えないように。
写真のような大きさ・形になればOKです。

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参考に、フックポイント側の写真も撮りました。
こんな「見えそうで見えない」感じに仕上げましょう。

ってことで、何の変哲もないフライだし、誰でも巻けると思いますが、
発想を転換している工程がいくつかあるんです。

もし良かったら巻いてみてください。
使い方によっては、釣果が炸裂しますよグー