私が散歩中によく聴くアーティストはベートーヴェン。
今日はベートーヴェンの誕生日である。
そして、今年は彼の生誕250周年ということで、このところNHKでよく特集が組まれている。
彼の作品にある深い精神性は、絵画ならレンブラントに通じるものがある。
私はモーツァルトも好きだが、絵画で言えば色鮮やかな印象派の作品を思い浮かべる。モーツァルトはBGMには最適だ。
今回はベートーヴェンの交響曲について、不勉強ではあるが少し語ってみたい。
彼の交響曲といえば、誰でも知っている第五「運命」、第六「田園」、第九あたりだろう。
私も交響曲なら第五と第六がお気に入りで、どちらも甲乙つけがたい。
第五は正に交響曲の最高峰だと思う。
起承転結が完璧で、第一楽章で運命に翻弄され、第二楽章でどん底を味わい、第三楽章で再び立ち上がり、第四楽章では克服と歓喜。特にクライマックスの第4楽章での盛り上がり・高揚感が素晴らしい。
散歩中でも指揮者よろしく自然と手が動いてくる。
クラシックが面白いのは、指揮者によって演奏が随分変わってくることだ。カラヤンとワルターではかなり違う。私はワルターの第五がお気に入りだ。
第六の「田園」は第五楽章まであり、それぞれ作者による表題が付く。例えば第一楽章は「田舎に到着したときの愉快な感情の目覚め」。表題付きの交響曲は唯一で、第九の「合唱」同様、ベートーヴェンは常に古い形式を打ち破ってきた改革者だ。
「田園」はスイトナー指揮がお気に入りだが、ワルターのゆったりした感じも心地よい。しかめっ面のイメージの強いベートーヴェンが、田舎の自然に触れ、まったりしている姿を想像するのは微笑ましい。
そしてディズニーのアニメ「ファンタジア」での映像表現は、作品の感じを良く捉えていて、必見である。
ベートーヴェンの交響曲をもうひとつ選ぶとすると、難しい。
第三「英雄」も良いし、第九も先日放送された「ららら クラシック」での演奏に感動した。
迷ったが、私の結論は第七番。
1番、2番はまだ彼の個性が出ていなくて、ピンとこない。4番もイマイチ印象が薄い。8番の華麗な雰囲気は7番といい勝負だが、総合的には7番に軍配が上がる。
力強く、踊りたくなるようなリズム感は、上演当時のウィーン市民に熱狂的に支持されたそうだ。
この5番から8番が発表された1808年~1812年がベートーヴェンのキャリアにおける頂点と言えるだろう。
次回はベートーヴェンのピアノソナタについて書いてみたい。
さて、去る12日、全日本体操女子選手権大会が行われた。
総合優勝は村上芙愛。2年ぶり3回目の日本一。昨年優勝の寺本明日香はケガによるブランクが祟って、13位に終わった。
いずれにしても体操女子といえば村上。日本の顔だ。
種目別では平均台で、地元静岡の芦川うらら(17歳)が優勝した。楽しみな選手だ。