
暑いが薄曇りの7月14日、私は駿府ライナーに乗り東京へ向かった。
沖縄ミュージックの祭典「琉球フェスティバル」を体感するために。
いつもの上京パターンで、先に「東京ステーションギャラリー」で開催中の「エミール・クラウス」展を鑑賞した後、日比谷公園を目指した。
「琉球フェスティバル」は3年ぶりだ。ここ2年は出演メンバーに新鮮味が無くて止めていたが、夏川りみが8年ぶり、喜納昌吉が12年ぶりに出演ということで楽しみにしていた。
午後3時半、野外音楽堂に到着。
入場の列に並んでいるうちに空模様が怪しくなってきた。
夕立だ。直に止むだろうと楽観していたが空を見上げると真っ暗だ。
座席に着く前に売店でオリオンビールと琉球おかずセットを購入。
そこへ雷鳴とともに滝のような雨が。傘は持参しなかったので身動きがとれない。
オープニングアクトのエイサーが始まったが、売店内にくぎ付けのまま。(^o^;)

暫らくして小降りになってきたので座席に移動した。
MCのガレッジセールが登場し、午後4時、「琉球フェスティバル2013」の開幕を宣言した。
トップバッターは初出場「きいやま商店」。
私は琉球おかずセットをつまみにオリオンビールで腹ごしらえ。

3人組と思っていた「きいやま商店」だが、10人編成の大所帯だ。
よくテレビに出る3人が三線とアコギでボーカル。ドラムス、ベース、Eギターとホーンセクションが付いて迫力のサウンドを繰り広げた。想像した以上に良いグループだ。
続いて登場は琉フェスの常連池田卓。
「島の人よ」「まるま盆山」「おばあちゃんの唄」を披露したが、再びの降雨で撮影はできず。

3番目は女性3人組「サンサナー」。サンサナーは沖縄でセミのことだ。
真ん中が三線、両側が歌と踊り。「ちびらーさん」ほか3曲を熱演。
皆20代前半の可愛い娘たちだ。「ネーネーズ」のアイドル版といったところ。
彼女らのステージ終了直前に雷鳴が轟き、再び大粒の雨が降ってきた。
たまらず私は立ち見ゾーンの木の下に移動した。
ステージにはバンドを従えて黒ずくめの与那覇徹が登場。
「花ぬ風車~スンサーミー」「油断しるな」「唐船ドーイ」など大いに会場を湧かせたが、雨宿りで精いっぱいの私はただ音楽を聴くのみ。

ようやく雨が小降りになり、座席に戻った時には八重山の唄者大工哲弘先生が登場し、演奏を始めていた。
私は勝手に彼を先生と呼んでいる。私の心の拠りどころ八重山民謡の第一人者だ。(一時私は彼が顧問を務める「東京やいま唄会」に入会するつもりだった)
お囃子と琉琴は奥様の苗子さん、お弟子さんが太鼓を担当。
「黒島口説」と続き、同郷の「きいやま商店」を呼び、「えんどうの花」。
「えんどうの花」は唄三線でしみじみ歌うのが一般的だが、彼等はレゲエのリズムで演った。これだ。これこそ私の演りたい島唄だ。私のレパートリーに入れよう。
ラストは定番「トゥバラーマ」。八重山の神髄を体感した。
MCの「ガレッジセール」が恒例の泡盛一気飲みを続けている。
仕事とはいえご苦労なことだ。(彼らがMCで初出演したとき、川田は途中で楽屋へ引っ込んでしまった)と、そこへ元チャンピオン具志堅用高氏が登場し、観客が用意するコップ泡盛に付き合わされた。小柄だが元気一杯の挨拶だった。
午後6時半、まだ空は明るいが、琉フェスの顔、「パーシャクラブ」が登場した。
ー続くー