23日、話題の映画「クラウド・アトラス」を見た。

「舞台は19世紀から24世紀。過去、現在、未来にまたがる500年の間の6つのエピソードが、一見アトランダムな流れに見えて、実はシーンからシーンへの繋ぎのひとつひとつが完璧に計算された、圧倒的な映像で描かれていく。主人公の男を軸として、波乱に満ちた航海物語、幻の名曲の誕生秘話、原子力発電所の陰謀、人殺しの人気作家、伝説の革命家となるクローン少女、そして崩壊した地球での戦いが交差していく。そこに生きる人々は、姿が変わっても惹かれ合い、何度も何度も出会っては別れ、争いと過ちを繰り返す。(中略)国や人種、性別の境界線を越えた人間の本質を表現するために、同じ魂を持つ複数の人物をひとりで演じるという、俳優の真の実力が問われる大胆かつ画期的なキャスティングが実行された。トム・ハンクスに続き、この挑戦を受けて立ったのは、ハル・ベリー、スーザン・サランドン、ジム・ブロードベントら、アカデミー賞受賞の演技派スターたち。さらにヒュー・グラント、ヒューゴ・ウィービング、ジム・スタージェス、ベン・ウィショー、韓国が誇る若手女優ペ・ドゥナなど、国際色豊かな豪華キャストが心と力を合わせ、壮大な叙事詩を紡ぎ出した。」(以上パンフレットより引用)

 トム・ハンクスとハル・ベリー(24世紀の世界)

6通りの時代に6人の俳優が性別を超えて6通りのキャラクターを演じる。
もちろん彼らに絡む何人もの登場人物がいる。ややこしいが、彼等彼女等にはやりがいのある仕事だったろう。

  
 トム・ハンクス(左は1973年、右は2012年の世界)

2時間50分、私はまるでジグゾーパズルのピースをはめていくような感覚にとらわれた。
ラストは最後のピースがはまり、感動のエンディングが待っていた。
ただし、集中してストーリーを追っていかないと分からなくなるので、疲れた。

  
 ソンミ461(22世紀の世界)ペ・ドゥナ            「空気人形」に主演したペ・ドゥナ

私が大勢の登場人物の中で最も注目したのは、22世紀のソウルで女給クローンを演じたペ・ドゥナ
是枝監督の名作「空気人形」で鮮烈な印象を放った、韓国の女優である。
彼女がこの作品で演じた役は、女給クローン・ソンミ461、アメリカ人の人妻、メキシコ人の作業員、救世主ソンミなど。スタッフのメーキャップ技術も素晴らしいが、スペイン語でまくしたてる小太りのメキシコ女性の役などさすがの演技だ。

脚本・監督・制作は「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー姉弟と、「パフューム」のトム・ティクヴァ。
近未来SF、アクション、ミステリー、ラブストーリー、ヒューマンドラマなど様々なジャンルが融合した全く新しいタイプの映画だ。

じょーじの採点は・・・★★★★

蛇足:「空気人形」についての感想はーやしのイラヨイほりでいhttp://peeyashi.ti-da.net/e2872845.html をご覧ください。