グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた/辻野晃一郎

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まだ読みかけなんですが、朝バスの中で印象的だったところを引用。

「完璧主義からの脱却」(p.125)として、以下のように書かれています。
これまでのコンスーマビジネスにおける商品というものは、作る側もお客様も、いい意味での「完璧」「完全」を追求するマインドが強かったということが言えると思います。
一方で、パソコンビジネスにおける商品は、作る側もお客様も、始めから「バグ」を予期したマインドセットになっています。当然、商品に「欠陥」があることは許されませんし、「品質は利益の源泉」であると同時に品質で事業を潰すこともあります。したがってこれは難しい議論なのですが、我々は常に商品の完成度、品質に万全を期さなければならない一方で、「過度の完璧主義」から脱却した「割り切ったモノ作り」についてももっと学んでいく必要があるように思います。
 これからの商品はネットに繋がることにより、「ネットでメンテナンス出来る商品」「継続的に成長する商品」としての性格が強くなります。また商品の世代交代の周期も従来の商品よりも短くなってきます。そのような時代には、やはり商品開発マインド、フィロソフィそのものも変えていく必要があると思います。


著者の辻野さんが、新しいカンパニーに移った際に「中期戦略策定に関してカンパニーに発信したメッセージ」のうちの一節です。


この中で印象的なのは、
「割り切ったモノ作り」についてももっと学んでいく必要がある

という部分です。

自分でハッとしたのは、「スピードと品質はトレードオフ」と思うと「割り切ったモノ作りをしなくては」というすごく短絡的な解に落ち着いてしまっていたのでは?という点。
上記にあるように、品質は利益の源泉であり、その事業(サービス・アプリと言い換えても良いかと)の生命線でもあります。

それだけ大切な品質なので、実際そんな簡単に割りきっちゃダメで、
● 割りきるってどういう事か
● 中長期的に良い成果を残せる「割り切り方」は?
という点についても考え、トライした結果から学んでいかないと、という様に解釈しました。

僕達が提供しているモノも日々変化し、その手法(作り方・提供方法)も絶えず変わっています。
アプリは提供してからでは取り返しの付かないこともあるし、webとは少し違った側面もある。
(もちろんバッチリ、ノウハウが活かせる点もあると思いますが)
その経験をどんどん貯めて、次に活かして、ブラッシュアップする、というところを
改めて意識して、少し長い目で動かないと、せっかくしんどい思いしても骨折り損で終わってしまう。



じゃぁどうやろうか?という点は、僕の中で明確な答えは今出ていませんが
社長の言う「最高か、最速」をさらに長い目で見たとき、必ず必要になる考え方の
一つだと思ったので、改めて色々試していきたいと思います。