止血の方法、夜のけが・かみ傷の受診の目安、縫ったあとの過ごし方まで

ジョア形成外科(韓国・ソウル)

水のしずくがついたガーゼと、開いた包みに入ったガーゼのイラスト

清潔なガーゼのイメージ(画像はイメージです)

料理中に包丁で指を切ってしまった、子どもが転んでおでこをぶつけた——。思いがけないけがをすると、「これは縫ってもらったほうがいいの?」「病院に行くまでに何をすればいい?」と迷ってしまうものです。
この記事では、「縫ったほうがいい傷」の目安と、受診までにしておきたいこと・避けたいこと、そして縫ったあとの過ごし方を、形成外科の視点からご紹介します。夜のけがや、動物や人にかまれたときの受診の考え方にも触れます。

「縫ったほうがいい傷」の目安は、傷口が開いているかどうか

傷のふちが離れて開いている、皮膚の切り口(断面)が見えている、といった場合は、縫ってもらったほうがよいと考えられます。確かめようとして、傷口を指で広げることはしないでください。出血が増えたり、汚れが入ったりするおそれがあります。

顔のけがでは、出血の多さに驚くかもしれません。顔は体の中でも血流が良い部分で、小さな傷でも出血が多くなりがちです。子どもの場合は、痛みや驚きで力んで泣くぶん、さらに血が出やすくなります。出血の量が多く見えても、まずは落ち着いて止血を行いましょう。傷口が開いているかどうかで判断がつかないときは、止血をした上でお近くの医療機関にご相談ください。

受診までの止血と、避けたいこと

出血しているときは、清潔なガーゼやタオルを傷に当て、20〜30分ほど、しっかり押さえ続けます。それでも血が止まらない場合や、血が噴き出すように出る場合は、押さえたまま、ためらわずに救急車(119番)を呼ぶなどして医療機関に連絡してください。止血ができたら、傷口を自分で閉じようとしたり、皮膚を取り除いたりはせずに、清潔なガーゼで包んで医療機関を受診してください。

 

たたんだタオルを手のひらで押さえている手元のイラスト

清潔なタオルやガーゼで、しっかり押さえ続けるイメージ(画像はイメージです)

受診までの間、次のことは避けてください。

  • 市販の止血剤を自己判断で傷口に使う:出血はその場で止まるかもしれませんが、医療機関で縫う前には、傷についた止血剤をきれいに洗い流す必要があり、その際に傷口を傷めるおそれがあります。
  • ティッシュで押さえる:ティッシュは濡れると細かいくずが出て、傷の中にこびりつきます。手近にあっても、ガーゼやタオルを選びましょう。
  • 取れかけた皮膚や、色が変わった皮膚を自分で取り除く:皮膚はできるだけ残しておくことが大切です(理由は後ほどご説明します)。

スライサーなどで皮膚が切り取られてしまったときは、その皮膚が見つかれば持って受診してください。取れた皮膚は、状態によっては元の位置に戻して縫えることがあり、治り方や傷あとの残り方にも関わってきます。使えるかどうかは、医師が診察で判断します。皮一枚でつながっているような皮膚も、そのままの状態で医療機関へ向かいましょう。

夜にけがをしたら?受診のタイミングの考え方

「けがをしてから何時間以内に縫わないといけない」という、決まった時間があるわけではありません。縫うまでにどのくらい時間をおけるかは、傷の場所や汚れの程度、感染のおそれなどによって異なります。時間がたってからでも縫える傷もあれば、早めの処置が望ましい傷もあります。夜にけがをしたときも、自己判断で翌日まで様子を見るのはやめましょう。まずは医療機関に相談し、傷の洗浄や消毒などの処置を受けてください。縫う時期は、医師の判断に従ってください。

 

救急外来では、来た順番ではなく、症状の重い方から診察するのが一般的です。縫う必要がある程度の傷は、命に関わる症状に比べると優先度が低くなるため、待ち時間が長くなることがあります。待っている間も、ガーゼで傷を押さえたまま、傷を汚さないようにしておきましょう。

 

どこを受診すればよいか迷うときも、まずは止血をした上で、かかりつけの医療機関やお近くの救急外来に早めにご相談ください。

 

ネイビーの壁掛け時計のイラスト

受診のタイミングを考えるイメージ(画像はイメージです)

動物や人にかまれた傷は、小さくても受診を

動物にかまれた傷は、感染のおそれが高いため、すぐには縫わず、消毒をしながら数日間は傷を開いたままにして様子を見ることがあります。その後の対応は傷の状態によって異なり、医師が判断します。ただし、すぐには縫わない場合でも、受診は必要です。かまれたときは、小さな傷に見えても医療機関を受診してください。

 

特に注意したいのが、人の歯でできた傷です。口の中には多くの細菌がいるため、人にかまれた傷は感染を起こしやすいとされています。たとえば、こぶしが人の歯に当たり、指のつけ根の関節のあたりにできた傷は、レントゲン検査で骨に損傷がないかを確かめるとともに、傷の奥の靭帯(じんたい)や腱(けん)に損傷がないかも診察で確かめる必要があります。普通の傷と同じように扱ってしまうと、炎症が骨や靭帯・腱、まわりの組織にまで広がって手全体が腫れることがあり、まれに全身の感染症につながることもあります。人にかまれたときも、傷の大きさにかかわらず、医療機関で診察を受けてください。

傷あとの残り方を左右するもの

当院では、傷あとはけがをした瞬間にある程度決まる、と考えています。たとえば、台所の包丁できれいに切れた傷は、転んで地面にぶつけてつぶれた傷に比べて、傷あとが残りにくい傾向があります。また、皮膚のしわの向きに沿ってできた傷は、しわに対して直角にできた傷よりも目立ちにくいとされています。傷の向き・深さ・範囲は、傷あとの程度を左右する大切な要素です。

けがそのものは変えられませんが、その後の処置も、傷あとの残り方に関わってきます。一般に、傷を縫うときには次のような点が大切にされています。このあと、その理由をご説明します。

  • 清潔(無菌)な環境で処置すること
  • 組織を傷めないよう丁寧に扱い、皮膚を残すこと
  • 皮膚・皮下組織・筋肉などの層を、それぞれ正確に合わせること
  • 傷口に、引っ張る力(張力)が無理にかからないようにすること
  • 開いたままの部分を残さないこと

 

皮膚・皮下組織・筋肉の3層を示した断面のイラスト

皮膚の層のイメージ(上から皮膚・皮下組織・筋肉)。画像はイメージです

転んでつぶれた皮膚は血流が悪くなり、青っぽく、あるいは暗い色に見えることがあります。それでも元の位置に戻して縫うことで、血流が戻ってくる場合もあるため、医療機関では皮膚をできるだけ残し、パズルを合わせるようにけがの前の位置へ戻していきます。色が変わった皮膚を自分で取り除かず、そのまま受診していただきたいのはこのためです。

 

深い傷で層がずれたまま治ると、動きなどの機能に影響が出たり、表面がでこぼこになって傷あとが目立ちやすくなったりすることがあります。また、表面の糸を強く締めすぎると、治る途中の腫れで糸が食い込み、線路のような縫い目の跡が残りやすくなります。

 

そのため、皮膚の下の層をしっかり合わせ、表面は強く締めなくても傷がくっつくように縫うのが基本とされています。開いたままの部分があると、そこには傷あとが広く残りやすくなります。こうした処置は、清潔な環境を整えた上で医師が行うものです。

縫ったあとの過ごし方と、傷がふさがってからのケア

傷が治っていく過程は、感染や炎症とのたたかいでもあります。縫ったあとは、処方された薬を指示どおりに飲み、指定された日に通院して、消毒や経過の確認を受けましょう。糸を抜く時期は、傷の場所や状態によって異なるため、医師が判断します。通院を最後まで続けることは、縫い目の跡を残しにくくするためにも大切です。

縫った部分は、基本的には濡らさないように気をつけます。入浴やシャワーをどうするかは、処置を受けた医療機関の指示に従ってください。水道水が少しかかる程度であれば、問題になりにくいとされています。ただ、濡れたまま長く置いておくと、皮膚がふやけて治りにくくなったり、余分な肉が盛り上がってきたりすることがあります。また、ガーゼなどで覆っていても、水がしみ込んでしまうと、覆っている意味が薄れてしまいます。濡れてしまったときは、覆っているものを外して乾かし、消毒し直すなど、医師の指示に従って対応してください。

 

傷がふさがったあとも、傷あとのケアは続きます。一般的には、数か月のあいだ、医師の指示のもとで傷あと用の塗り薬やテープなどを使います。

ケアを続けている間に、傷あとが急に盛り上がってくる、赤みが強くなる、ひきつれやへこみが目立つといった変化がある場合は、早めに医師にご相談ください。傷あとの様子に合わせた治療を検討することもありますが、方法は状態によって異なるため、医師の診察で判断します。

 

けがをしたときに大切なのは、清潔なガーゼやタオルでしっかり押さえて止血し、傷口や皮膚には手を加えずに、早めに医療機関を受診することです。縫ったあとは、薬・通院・水濡れへの対応を、処置を受けた医療機関の指示どおりに続けましょう。

けがをした直後の処置は、お近くの医療機関や救急外来で受けてください。傷口がふさがったあとの傷あとの経過やケアで気になることがあれば、医師にご相談ください。

受診を検討する前に

  • 傷口が開いている、皮膚の断面が見える、動物や人にかまれた、といった場合は、止血をした上でお近くの医療機関を受診してください。押さえ続けても血が止まらないときは、救急車を呼ぶなどして医療機関に連絡してください
  • 縫ったあとの薬・通院・水濡れへの対応などは、処置を受けた医療機関の指示に従ってください
  • まずは医師の診察で、現在の状態やご希望についてご相談ください
  • 治療の内容だけでなく、費用・リスク・副作用・ダウンタイムについても十分に説明を受け、ご納得いただいた上でご判断ください
  • 診察の結果、医師の判断により治療をおすすめしない場合や、お受けいただけない場合があります
  • 効果や経過には個人差があります

治療に関する情報

診療区分・海外での治療について
ジョア形成外科は大韓民国(ソウル)の医療機関です。日本から来院される方の治療は保険適用外の自由診療となり、治療を目的とした渡航の場合、日本の公的医療保険(海外療養費制度を含む)や医薬品副作用被害救済制度の対象にもなりません。治療後に腫れや感染などが生じた場合、帰国後に日本の医療機関での対応が難しいことや、再診のために再度の渡航が必要になることがあります。渡航前に、アフターケアの体制や連絡方法をご確認ください。

ケロイド・肥厚性瘢痕と日本の保険について
日本国内では、ケロイドや肥厚性瘢痕に対して保険診療が行われる場合があります。適用の可否は治療内容や医療機関によって異なりますので、まずは国内の皮膚科・形成外科にご相談ください。なお、当院での治療は日本の健康保険の対象外です。

治療内容・費用
治療の内容・回数・費用は、お一人おひとりの状態やご希望によって異なります。詳しくは下記の公式LINEでご案内しています。

主なリスク・副作用
治療の種類により、腫れ・内出血・赤み・痛み・かゆみ・感染・色素沈着などが生じることがあります。治療ごとのリスク・副作用・ダウンタイムも、公式LINEで個別にご案内しています。

医療機関
ジョア形成外科
大韓民国 ソウル特別市 瑞草区 沙平大路56キル 7 ハニルユーアンドアイ 2F(新論峴駅8番出口から徒歩約100m)

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本記事は一般的な医療情報をお伝えするものであり、個別の診断に代わるものではありません。気になる症状がある場合は、お近くの医療機関にご相談ください。

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