8月16日は、京都の「大文字五山送り火(だいもんじ ござん おくりび)」の日。
私の一族は亡くなると代々京都の屈指のお寺に納骨されます。
時代の近いところでは私の祖父、大叔父が眠っています。
幼少時に祖父を亡くし、葬儀の後に納骨のため某本願寺へ家族と行きました。3,4歳の頃です。
紺色に白襟のジョーゼットワンピース、白いタイツ、黒い皮のシューズ。髪は濃紺のベルベットで結わえて。今でもその時の儀式はよく憶えています。祖母から「おじいちゃんはここで永遠に眠っているから、いつでも会えるのよ」と教えられました。
そして、現在では毎年この日は京都で大文字送り火を見て、先祖たちの精霊をお見送りし、炎で燃え上がる大文字、妙法、舟形、左大文字などを見ながら「京都の夏」を振り返ります。大切な日。。。
今年も、夜は如意が岳「大文字」(所謂有名な大文字)の8時点火に始まり、じっくりと眺めながらお参りをしました。
毎年のように、世界中から大勢の観光客が集まりますが、その傍らで静かに大文字に手を合わせる京都人の姿を見かけると思います。お盆の終わりを告げるこの日、ご先祖様が冥土へ帰られるのをお見送りし、またお守りいただけることを感謝する夜なのです。
穏やかな夜でした。