エリンギは茹でてもおいしくないことがわかった。やっぱりエリンギは焼くにかぎる。


シンプルでよいのだ。塩こしょうと熟味酢をちょろり。強火でサクっと炒めて。


豚肉はべつに入れなくてもいい。エリンギ本来の旨味を堪能しろ。


御飯にのせて、流し込め!口内へ!


奥歯で噛み締めるほどに、舌やほっぺに広がる。エリンギの生命力!


なかなか噛み切れないのは、エリンギの波瀾万丈な生い立ちためであろうか。


もしくは僕自身、飲み込んでしまうのを惜しんでいるのかもしれない。


やがて喉を通って体内に入ったエリンギは、僕の胃の中で静かに溶けていった。