1993年にリリースされたIntroの1stアルバム。
1993年といえばまだNew Jack Swing期。
このアルバムも前半はNew Jack Swingなんですが、音質的にはHip Hop Soulっぽい質感で重量感があります。
そのせいか、今聴いてもカッコいいんですよね。
基本的にはスロー好きな僕ですが、このアルバムはアップが好きなんですよね。
アルバム前半に並ぶアップ曲が全て良いです。
Love Thang
デビューシングル『Love Thang』。
シンプルなリズムなんですがグルーヴがたまりません。
歯切れの良いサビのメロディーも気持ちいいです。
Let Me Be The One
少しテンポを落とした2ndシングル『Let Me Be The One』。
オシャレな雰囲気もありつつ、重めでクールなんですがキャッチーさもあります。
Anything For You
なんとなくせつなさも感じるグルーヴィーな曲です。
Why Don't You Love Me
こちらは明るめで爽快。
同じくらいなテンポのアップ曲が並んでも雰囲気が違うので飽きる事なく聴けるんですよね。
It's All About You
こちらも明るめですが、全体的にメロディーの歯切れがいいですね。
一番New Jack Swingっぽいかもしれません。
どの曲もそうですが、コーラスが分厚くて聴きごたえがあります。
後半のスローはStevie Wonderのカバー『Ribbon In The Sky』や、3rdシングルの『Come Inside』など充実しています。
こちらのスローの方が好きな人も多いのかもしれませんね。
Ribbon In The Sky
Come Inside
アルバムをバックアップするのはEddie F.率いるプロデューサーチームThe Untouchables。
この頃はThe Untouchablesがプロデュースに関わる楽曲がHip Hop/R&Bでかなり多く見かけられました。
こんなアルバムもリリースされています。
Eddie F. And The Untouchables
『Let's Get It On the album』
『Never Again』という曲でIntroも参加しています。
The Untouchablesが作り出す音はHip Hopっぽく重めでザラついた質感で、とにかくグルーヴがいいんですよね。
変に不規則なリズムは使わずグルーヴ重視。
その作風が発展して2000年前後にEddie F.がプロデュースしたDonell Jones『U Know What's Up』や、Ruff Endz『No More』などのヒット曲が生まれた感じですね。
2001年にIntroの中心メンバーKenny Greeneが32歳という若さで亡くなりました。
まだまだ歌声が聴きたかったです。
今回Introを取り上げようといろいろ調べていたらこんな曲を見つけました。
Eric Roberson
Feat. Kenny Greene & Intro
実はあまり詳細が分かっていないんですが、どうやらKenny Greeneの生前の声を使い、Introがフィーチャーされているようです。
Eric Robersonというのが意外で興味深いです。
なかなか良い曲で、ついこないだYouTubeにアップされたみたいです。
Kenny Greeneの似顔絵が出てくるところで、Kenny Greeneの歌声。
グッときます。
亡くなって20年以上経っても取り上げられるKenny Greene。
R&B界に残したものは大きかったのだと再確認させられます。