議論で意見はなぜ割れるのか?知識の差、情報の差という知見の差が基本的な原因になるのは間違いない。

では、知識、情報レベルが同じでも意見は分かれる。例えば、デフレ脱却の議論では、財政政策でインフレターゲット論と金融緩和論。これはコンサルの戦略オプションを検討する場でも頻発する。

仮説だが、リスクテイク型かリスクヘッジ型かという議論者の性格に依存するのではないかと感じる。あくまで感覚だが、世の中の9割はリスクヘッジ型で、リスクテイク型は1割程度ではないだろうか。

プロブレムソルバーは自他ともに認めるリスクテイク型。提案書には必ず毒を含め、刺激的な文言を織り込む。戦略提言でも単刀直入に伝え、課題は課題と断定する。このことがパートナーにそれはリスクだといつも指摘される。そして意見が分かれる。

リスクとは不確実性。よって論理的に説明することは非常に難しい。逆説的だが、論理的に説明可能ならば、リスクとして認識されない。論理的に説明困難な未来だからこそリスクとなる。

そうなると、その人のリスク感応度の違いにより、意見が分かれる。

リスクが引き受けられないから、リスクヘッジ対応になるわけで、リスクを引き受けられる覚悟と責任感があれば、リスクテイクできる。と考え、リスクテイク出来るだけのコミットをしているかを常々自問して、初めてリスクテイクする資格が得られるのだと思う。