田母神空幕長が更迭されたとのニュース。やれやれまたかという感じ。勿論田母神空幕長に問題があるという論陣ではない。マスコミ側の問題。


はっきり言う。日本は侵略国家ではありません。「侵略」の定義は極めて難しい。対戦国が侵略だといえば侵略になるというのが現在の実情。客観的に侵略か否かをけんしょうするのは本当に難しい。


大東亜戦争時は国際法で各国には交戦権が認められていた。(宣戦布告が前提)例えばよく問題視される日中戦争。実は国際法ではあれは戦争とは認定されない。なぜなら宣戦布告が為されていないから。だから歴史学的には「支那事変」が正しい。


でも、中国に侵略したではないかという意見があろう。あの時点日本はなぜ、中国に軍を駐留させていたのか?ということになる。実は当時は租界という治外法権のエリアが上海を中心に組成されており、欧米各国とも自国の駐留民を保護するために、軍隊を派遣していたわけだ。


その後中国共産党が国民党を駆逐する目的で、反日運動を展開し、この租界で多数の日本人が殺される事件が頻発した。特に酷かったのが通洲事件と呼ばれる虐殺事件だ。これに日本が怒り駐留民を保護すべく群を増強した。更にこれを利用して中国共産党がテロを頻発させ、日本は更に対抗措置をとり・・・といった連鎖が繰り返され、日本はこの問題を解決する最終手段として、溥儀をトップとする漢民族ではなく、満州民族を中心とした満州国を五族協和のもとに建国したわけだ。(是非はあるものの純粋な戦略論として、アメリカとの最終戦、共産圏の防衛線として戦略を練り、僅か3日で実行にまで至らせる石原莞爾の戦略家としての手腕は見事というしかない)


どうだろうか?自国民を保護すべく軍隊を送り込み悪化する状況のなか、防衛線を張るべく予防措置を拡大したことを侵略の一言で片付けられるだろうか?ゼロベースで考える戦略コンサルトしては、思考停止の侵略の一言ではとても片付けられない。当時の歴史観、国際情勢にまで立ち戻って洞察することが以下に重要かということである。


ここでは語りつくせないが、少なくともプロブレムソルバーが前職時代200冊を超える史料・文献を調査した限り侵略とはいい難いという結論に至った。


近代戦ではむしろ侵略と呼べる戦争の方が少ないのだ。