マトリックス(2×2)はどのような切り口で設定し、どういったシーンで使うか?この問いに明確に答えられるコンサルは多くないと思う。というか戦略コンサルでも職人技となっている感がある。

自分の場合は事象の本質を抉り出したい(インサイトを引き出す)ときに活用する。事例は何でもいいのだが、例えば「ブログの効用」のインサイトを得たい場合。

ブログの効用=「ディスクロジャー(公開性)」×「アキュミュレーション(蓄積性)」で設定したりしてみる。他にも「ネットワーク」×「コンテンツ」といった切り口もあるだろう。前者であれば、ブログは「玉石混交情報のイミダス」といったインサイトが得られるだろうし、後者であれば、「仮想インテリジェンスの増幅装置」といったインサイトが得られる。

全ての事象を2つの軸で構成し、その本質を抉り出す。一言で言えば「分析」に他ならない。

マトリックスの軸はホントに様々だが、よく使う切り口は

①因果関係(インプット、アウトプット)
②面積

の2つか・・・。

①は基本、②は応用。

②こそが、マトリックス最大の効用だと思う。2軸を掛け算することで、面が形成され論理となる。独立した2軸であればMECEになるため、全体が押さえられる。

最近、ビジネスパーソン間で広がっているマトリックスだが、その効用、活用シーンは殆ど語られていないため、何となく使っているケースやとりあえずかっこよく見えるから使ってみました程度のものが非常に多い。

こういうフレームワークって戦略コンサルの現場では、使う目的、効用を選択し、幾重もの思考作業の結果、使用している。簡単に使える代物ではないのだ。簡単分析ツールのように流通し、意思決定しているシーンを目の当たりにすると、空恐ろしい。