先日、ちょっと熱っぽかったので、さっとお風呂に入って
早々に寝てしまった。
…そのせいか、夜半すぎに目が覚めてしまい、もう一度
睡魔が訪れてくれる明け方まで、ぼーっとテレビを見る
羽目になってしまった。
見るともなしにNHK「世界の街角 ~パキスタン・市場~」
の映像をぼんやりと眺めていると、ふとあることに気づいた。
そこには、イスラム文化圏にありがちな市場の日常が
映っていたのだが、買物の風景の中、店主とお客の商品
のやり取りに「包装」というステップがあまりないのだ。
マッシュルームや玉葱は、お客が持ってきた使いまわし
のビニール袋に入れ、量り売り。見るからに唐辛子色の
おいしそうなお惣菜は、お客が小さいお皿を持参して買い
に来ていた。
鮮やかな色彩のサリーに身をつつんで、髪にかんざしを
挿し、大ぶりのイヤリングをつけ、でっぷりと化粧をした
女性客がアクセサリーを買っても、店主は包装をせず商品
を渡している。
鞄にいたっては、売り子が自分の両腕・首にかけられるだけ
の鞄をかけたまま練り歩き、声をかけられた男性客がその
まま鞄を受け取っていた。
…日本でバッグを買ったらどうだろう。
店員さんが、商品の鞄に薄い布のきんちゃく袋をかけ、
さらに仰々しく大きな紙袋に入れて、私に商品を渡すだろう。
その「包装」って、どうなんだろうか?
「贅沢」「過剰」「無駄」。
…エコとは無縁の言葉ばかりだ。
(ワタシが所属している、社内のエコプロジェクトのイントラ
ページのコラムに書いた記事です。)
(なみき)