毎日のように、どこかの鑑定人が書いた鑑定書や反論書を読んでいるが、その内容は馬鹿げたものばかりであり、この業界は腐りきっていると感じざるを得ない。


資格制度がないとこんなにもひどい状況になるものだとつくづく思う。

多くの鑑定人は、筆跡鑑定の事など本当にわかっていない。簡単な偽造筆跡も見抜けないでよく鑑定人と名乗れるものだ。

もはや、日本は偽造天国になっているのである。

筆跡鑑定人になるのに「資格」は必要ありません。

 

当職が、トラスト筆跡鑑定研究所を設立した当時の鑑定業界は、科捜研で定年退職された方が半分、もう半分は警察とは無関係の古参の鑑定人という構図でした。

 

この頃の筆跡鑑定業界も、筆跡鑑定の信憑性は決して高いものではありませんでしたが、多くの鑑定人は基礎知識や国語力はそれなりに持ち合わせていました。

 

現在はというと、酷いものです。

 

鑑定の基礎知識など全くわからないどころか、一般常識、国語力や論理的思考能力などを疑いたくなるような鑑定人が多くを占めています。さらには、裁判所がこのような鑑定人を指名しているという恐ろしい現状があります。早急に改善させなければ、間違いなく偽造のやった者勝ちの世の中になります。

 

当職は、資料が整っていれば『自筆証書遺言書』は10から20分もあれば、ほぼ100%正確に筆跡の真偽がわかります。

 

これができる鑑定人はおそらく当職以外にいません。

 

多くの鑑定人は少し似せて書いた筆跡はすべて『同一人の筆跡』という鑑定結果を出しています。

 

また、鑑定ができないから『偽造者御用達』の鑑定人もいるくらいですから、今の筆跡鑑定業界は腐りきっているというほかありません。

 

そんなことから『協会の設立』を考えています。

 

現存する『協会』は名ばかりで、筆跡鑑定業界の発展のために設立されたものではありません。一般の筆跡鑑定所となんら変わりません。

 

当職が設立を考えている『協会』の一番の目的は、筆跡鑑定の証拠能力の証明です。裁判の判決において『筆跡鑑定の証拠能力には限界』との一言で、偽造筆跡の半分以上が真筆と判断され、善良な方の多くが涙を流されているのです。これがわかる理由は、先述した通り筆跡の真偽がわかるからです。

 

『協会員』は誰でも加盟できるものとはいたしません。偽造筆跡と真筆を混ぜた10問の試験問題のうち、すべて正解しなければ資格を与えないというものです。

 

今の鑑定人では、50%の正解率を出せる鑑定人はいないでしょう。それが100%の正解率ですから、いかに難しい試験かお判りいただけるでしょう。

 

もちろん、当職もこの試験を受けて、協会員の資格を取るつもりです。

 

これが実現できれば、筆跡鑑定の証拠能力が高いこと、そして証拠能力に限界があるとの判例が誤りであり、多くの筆跡鑑定人個々人の証拠能力に限界があるということを証明いたします。

 

偽造筆跡を書けるというボランティアの方がいらっしゃれば、ご協力いただければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

原告,被告の双方から,鑑定結果の異なった鑑定書が提出される理由は,指摘した箇所に共通性が見られないことにある。例えば,「木偏」であればA鑑定書では第1画の長さをしているがB鑑定書ではそれを指摘していないなどである。このように,2つの鑑定書に共通した特徴の指摘がほとんどなく,それぞれ別々の特徴を指摘していることが異なった鑑定書が提出される最大の理由である。

 

当職は,鑑定書の説明や鑑定書の記載内容についての意見や検証を行うために年間20件以上の全国の弁護士事務所にお伺いしている。その中で気づいたことは,多くの弁護士の方は鑑定書の「各論(筆跡を拡大して記号を付けた箇所を解説している章)」にて鑑定書の有効性を判断する傾向にあるということである。実際に,弁護士の方が鑑定書を手に取ると前半に記載の鑑定方法の章を飛ばし,いきなり,各論である「根拠の解説」から読み始める方が多い。

 

中には「総論は分かっているから各論(根拠の解説)から説明してもらいたい」との声も少なくない。確かに,各論は鑑定書の心臓部であるが,ここから鑑定書の信憑性を判断することはできないといっても過言ではない。なぜなら,各論に記載の解説内容に誤りは少なく,むしろその誤りは総論(鑑定方法)にあるからである。知られていないが,双方から提出された鑑定書の信憑性を図る物差しは,まさに「指摘箇所とした理由」にあることを解説させていただく。筆跡鑑定の信憑性を図る最も重要な2点は以下である。

 

鑑定結果は,指摘箇所から導き出されるから

 

①なぜ,その箇所を選んだのか

②その箇所で異同判断は可能なのか

 

 

「同一人の筆跡」という結果は,指摘箇所の特徴が一致もしくは整合(符合した箇所が多いからであり,「別人の筆跡」と結論されたのは指摘箇所の特徴の多くが相違していたからである。

これが,誤鑑定を招く最大の問題の要因である。

 

例えば「藤」の文字のように画数の多い文字は,指摘可能な特徴が50箇所を超える。特徴が50箇所を超えていれば,その特徴の中には一致(整合,符合)する箇所や相違する箇所のどちらも数多く存在しているのである。鑑定書のほとんどは,1文字に対する指摘箇所は少ない文字で1箇所,多くても10箇所を超えることはない。即ち,50箇所以上ある特徴の中から鑑定人が自由に1~10箇所を選択できれば,どちらの鑑定結果にも容易に導くことが可能となる。

 

つまり,鑑定人が選択した指摘が恣意的ではなく適切であるのか,またその特徴が筆者識別に有効であるかを判断されればよいのである。