ファン暦は相当長い。
私の人生の半分以上を占める。
その人のステージへ。
初の二部構成で一部は通向きに、二部は一般向きに。
もちろん私は通の部類。通にしか解らない話題にほくそえむ。


で、初めてなぜ私がその人に惹かれるのかわかった。

「万葉集」
これがその人と私を繋げるものだった。
その人がつむぎだす心にしみる言葉のルーツがここにあった。

例えば
「・・・黒髪に霜の降るまで待つ」という一句が万葉集にある。
万葉集では「白髪混じりになるまであなたが来るのを待つ」(来ないと恨むわよ)という意味らしいが、

その人は
「黒髪に白髪が混じるようになってもあなたを好きでいる」と解釈する。
そのフレーズを作品にちりばめていく。
この感性がたまらない。

来ないあなたを責めるのではなく、私が好きでいることを好しとする。
~実らなくても恋は恋。
 叶わなくても夢は夢。
 届かなくても愛は愛。~