肉の品揃えが豊富な某食品スーパーへ


今回訪れた某ディスカウント食品スーパー(業務スーパーではない)は、肉の品揃えが豊富だ。とくに豚肉や輸入牛肉が安く大量に買えるので、時々活用している。


この日も、メキシコ産牛肩ロース656gをたった1545円で買うことができた。焼いてポン酢で食べたが、味は上々、しかもお腹いっぱいだ。




今回は買わなかったが、アメリカ産牛ハラミなど、普通のスーパーでは手に入りにくいものもある。何度も買って食べたことがあるが、満足のいく品だ。





以前に買った黒毛和牛は経産牛=熟女牛


この店では黒毛和牛や国産牛もとても安く売っている。ただ、2度ほど黒毛和牛のモモ肉を買ったが、他のスーパーで買った黒毛和牛のモモ肉とは質が違う気がした。正直なところ、美味くないと感じた。


黒毛和牛や国産牛についてはトレーサビリティが確保されており、個体識別番号を調べることで、どこのどういう牛なのか分かるようになっている。


https://www.id.nlbc.go.jp/top.html?pc


過去に味に違和感を持った黒毛和牛について調べたところ、12歳位のメスだと分かった。いわゆる経産牛である。牛としては熟女の年齢だ。


肉牛の場合、通常、2〜3歳で出荷される。12歳のメスというのは、何度も出産している母牛で、最後に肥育期間を経て出荷されたものである可能性が高い。


この食品スーパーは、おそらく、肉の流通に強みをもっているので、普通のスーパーが仕入れられないような経産牛を安く仕入れられるのだろう。


この事実に気づいて以来、この食品スーパーに行くたびに黒毛和牛の個体識別情報を調べたところ、今まで見たものは全て経産牛だった。



今回もいつもどおり熟女牛


この日も、いつもどおり個体識別情報を調べたが、黒毛和牛はすべて経産牛だった。店頭に並んでいた黒毛和牛の個別識別番号は3つあり、それぞれ生まれた年は、2008年、2010年、2010年だった


2008/1/15生まれ、メス


2010/3/24生まれ、メス


2010/5/5生まれ、メス



安すぎるモノには理由がある

普通に考えれば、黒毛和牛のサーロインが100gでたった890円(税抜)というのは安すぎるので、何か特別な理由があると考えるべきなのだろう。食品スーパーで売られている黒毛和牛なのに、A4とか、A5といった等級が書いていないのも普通ではない。

一方、ネット情報にすぎないが、経産牛が美味しいとコメントしている人も度々見かける。それはそれでよいと思う。食べ物として問題があるわけではなく、安全性の問題でもない。また、経産牛であろうと、黒毛和牛であることに間違いない。

ただ、消費者としては、一般的にスーパーで売られている黒毛和牛とは別モノで、だから安いのだと認識しておく必要がある。売り手はわざわざ自社に不利になる情報を親切に教えてくれはしないものだ。



注〜黒毛和牛と国産牛


食品スーパーなどで「国産牛」と書いてあるものは、国産のホルスタインまたは交雑牛(黒毛和牛とホルスタインのハーフ)である。


黒毛和牛も国産だが、商品としては「黒毛和牛」と書いてあるのが普通。


ちなみに、下の写真の肉は黒毛和牛ではなく「国産牛」で、調べてみたら、ホルスタインの去勢牛だった(これは一般的)。